イングランドに残る数少ない水車のひとつ。18 世紀当時の技術に触れ、川沿いの美しい景色に囲まれた牧歌的な雰囲気に浸ることができます。
まるで絵のようなウィンチェスター シティ ミルは、2 世紀以上も前からイッチェン川の急流が水車を動かし、木製の歯車を回し続けています。複雑な製粉工程を見学した後は、自分で小麦をひいてみることもできます。
1743 年にサクソンのミルがあった場所に建てられたウィンチェスター シティ ミルは、小麦粉をひくのに使われていましたが、20 世紀初めになると、ローラー ミルと呼ばれる粉砕機が一般的になり、水車を使う方式は廃れていきました。その後、近隣の放置されていた水車の部品を使って修復が行われ、90 年の時を経て 2004 年に息を吹き返しました。
赤れんがのすてきな建物に入ると、清冷な水が足元を流れていく音が聞こえてきます。水が車輪に当たると、さまざまな形を組み合わせた歯車と石が音を立てながら回転して粉砕していきます。工程について解説する映像を見たら、実際に手でひき臼を回して粉にしてみましょう。
ミルでは外にも楽しみがいっぱい。敷地周辺にたくさん住んでいる野生生物を探してみましょう。川をのぞけばサケやマスが泳ぎ、空を見上げれば青いカワセミが飛び去っていきます。一番の人気者は、食べ物を探しにミルにやってくるカワウソ。自動撮影カメラが設置されていて、ミルが静かなときにこの愛らしい動物が動き回る様子を見ることができます。
最後は、ギフトショップに立ち寄って。石臼でひかれた家庭用の小麦粉や、ワインやビール、チーズが販売されています。
ウィンチェスター シティ ミルは、街の中心を走るハイ ストリートの東端にあります。ミルは年中無休、入場は有料です。