木々が生い茂る岬の先端に見えるバルビアネッロ邸。湖に面した見晴らしのよい場所にあり、堂々とした風格を漂わせています。敷地内には、手入れの行き届いた美しい庭園や興味深い博物館があり、多くの人々が訪れます。
修道院の跡地に邸宅が建ったのは 18 世紀後半のこと。1970 年代にミラノの実業家グイド モンジーノがオーナーになるまで、何度かオーナーが変わりましたが、モンジーノが亡くなったときに非営利組織のイタリア環境基金に寄贈され、現在はこの団体が建物を管理しています。
柱廊式玄関の歩道には、この邸宅を訪れる人々をもてなすかのように "ご自由にどうぞ" とフランス語で刻まれています。邸宅にある小さな教会の正面部分は 13 世紀に建てられたもの。この場所にあった修道院の唯一の名残です。松やセイヨウカジカエデ、ゲッケイジュなどが生い茂る庭園も見どころのひとつ。彫像などの装飾品も必見です。また、この邸宅は 007 カジノ ロワイヤルやスター ウォーズ エピソード 2 / クローンの攻撃の撮影でも使われました。
庭園内の小道を上るとロッジアがあり、ガルフ オブ ダイアナやガルフ オブ ビーナス、ベッラージョの街を一望できる絶景が楽しめます。ツタが生い茂る 3 つのアーチが独創的なロッジアは、この邸宅の見どころのひとつ。ぜひ訪れてみましょう。
この邸宅内にある博物館には、オーナーだったグイド モンジーノが集めたコレクションが展示されています。アフリカや中国の芸術作品のほか、先コロンブス期の美術品や 18 世紀のイギリスやフランスの家具など、貴重な物ばかり。冒険家でもあったモンジーノは、1973 年にイタリア人で初めてエベレスト登頂に成功した人物でもあり、その際に使っていたものも記念として展示されています。
バルビアネッロ邸はコモ湖の西の湖岸にあります。3 月中旬から 11 月の中旬まで無料で見学できますが、邸宅の内部を見学したい場合は、事前の予約が必要です。