シュターレック城は、ライン渓谷中流上部の美しい風景を彩る数多くの要塞建築の 1 つ。ワイン造りの伝統が息づく街、バッハラッハの高台にそびえています。シュターレック城が建設されたのは 11 世紀頃。現在ではユース ホステルとして使用されています。またこの地は、ファンタジー テレビ ドラマ シリーズの「ゲーム オブ スローンズ」を基にしたカード ゲームの大会が年に 1 度開催される場所でもあります。
シュターレック城の歴史は古く、記録に最初にその名が記されたのは 1135 年のこと。当時はシュターレック伯ゴスヴィン フォン ヘーヒシュタットの居城でした。以後 500 年以上にわたってバッハラッハの街を見下ろしていたシュターレック城ですが、1689 年にルイ 14 世が有するフランス軍によって破壊されてしまいます。城は、プロイセン王国の皇太子フリードリヒ ヴィルヘルム 4 世が 1828 年に購入したときも廃墟のままでした。修復工事が始まったのは 1900 年初頭。かつての姿を取り戻したシュターレック城は、1926 年にユース ホステルとして営業が開始されました。
城の堂々たるファサードに注目。広い中庭からは、周囲に広がる田園風景が楽しめます。円筒状の立派な塔が目を引くシュターレック城。分厚い石壁と木組みの窓も特徴です。眼下には、バッハラッハの街に並ぶ建物の屋根とライン川沿いの風景が広がっています。どこまでも続くブドウ畑や森に覆われた丘陵地が目を楽しませてくれるでしょう。城に設置された展望台からなら、絶好のパノラマ ビューが楽しめます。
シュターレック トーナメントが行われるのは 11 月。週末の開催期間に、リビング カード ゲームでファンタジーの世界を楽しむプレイヤーたちがこの地に集まります。ジョージ R. R. マーティンの人気小説とそれを原作としたテレビ ドラマ シリーズ、「ゲーム オブ スローンズ」の知識を試すのがメイン イベント。同時に、ゲームの対戦も行われます。
シュターレック城は、バッハラッハ市街地からジグザグになった道を登って 10 分の場所にあります。車で行く場合は、城の入り口から 200 m ほどのところにある駐車場を利用できます。徒歩で行くなら、廃墟となったゴシック建築のヴェルナー礼拝堂にぜひ立ち寄りましょう。
シュターレック城は主にユース ホステルとして運営されていますが、宿泊客ではなくても中庭に入ることができます。ホステルのカフェで軽食や飲み物などを楽しむのも良いでしょう。宿泊料金については、ユース ホステルの公式ウェブサイトを確認してください。