南蓮園は、香港の都会のジャングルにぽっかりと広がる緑豊かな憩いの場。すがすがしい滝、装飾技巧が凝らされた池、立派な古木に囲まれ、水辺にはあずまやもある伝統的な唐風庭園です。
美しいハス池を眺めたり、きれいに整えられた芝生沿いを散歩したり、伝統的な中国茶を飲んだり。南蓮園は静かで穏やかな時間が過ごせる場所です。
この庭園は唐の時代 (618 ~ 907 年) から伝わる伝統的な様式で作られています。この時代、中国では造園と庭園設計の技術が花開きました。南蓮園の設計は、建設当時の配置のまま現存する中国唯一の唐風庭園である絳守居園池の設計図を基にしています。この設計図が描かれたのは、1400 年以上も昔のことです。
南蓮園の面積は 3.5 ヘクタール (8.6 エーカー)。水を基調とし、シンプルでありながら洗練された構造が特徴です。岩や草花、樹木も、一定の規則で配置されています。
烏頭門をくぐって園内に入り、一本道をたどって行けば、主要な見どころはすべて見ることができます。ハス池まで来たら、立ち止まって美しい圓満閣を眺めましょう。きらびやかに装飾された八角形の黄金の塔で、南蓮園池の目玉です。香梅軒にもぜひ立ち寄ってください。ゲッキツやユリの甘い香りに包まれた場所です。
南蓮園を訪れる楽しみの 1 つといえば、中国式茶室の松茶榭でいただくお茶。おすすめのお茶は、中国南東部にある武夷山のミネラルが豊富な断崖で育つ武夷岩茶です。
おなかがすいたら、滝の裏手にあるレストランで精進料理をいただきましょう。店内の大きなガラス窓越しに、しぶきを立てて流れる水と庭園を眺めながら食事が楽しめます。
南蓮園は、九龍は鑽石山 (ダイヤモンド ヒル) にある志蓮淨苑の隣。MTR の鑽石山駅の C2 出口から歩いて 5 分以内で庭園入り口に到着します。
南蓮園は毎日開いており、入園は無料です。