サンディエゴの写真美術館を訪れ、写真の歴史と真髄について学びましょう。1983 年に開設された写真美術館。撮影技術の促進と保存を目的とした世界的にも重要な施設です。
それ自体が被写体に最適なグレコローマン様式のファサード。細かな装飾が施されたアーチが見事です。中には、850 人以上の写真家による 7,000 枚以上の写真を展示。見ていくと、写真には記録するという要素と、芸術として表現するという要素があることがよく分かります。
写真の歴史が始まった 19 世紀の写真を見てみましょう。この頃の写真はプリントに、銀と銅の混合物や、金、銀、卵白などを塗布した紙が使用されています。19 世紀のイギリスの写真家、フランシス フリスの写真を見てみましょう。彼は中東の写真を数多く残しています。写真の歴史において、アメリカの写真家アルフレッド スティーグリッツも重要人物。彼の写真は、写真が芸術の 1 つの形であると 19 世紀の世の中に認められるきっかけとなりました。
ニューヨーク市の生活を撮った W. ユージン スミスの写真や、ベレニス アボットの大恐慌の写真、季節労働者を撮ったドロシア ラングの写真など、見ごたえのある作品が多数。中でも、1978 年のニカラグア戦争を撮影したスーザン メイゼラスのドキュメンタリー写真は見逃せません。この写真集が出版された際には、ニューヨーク タイムズで大きく取り上げられました。鋭敏で、時にショッキングなジョン ハートフィールドの作品も必見。画像を再構築して創った彼のデジタル モンタージュ写真は、大きな反響を呼んでいます。
特別展ものぞいてみましょう。特別展では、カラフルで魅力的な展示やびっくりするような展示によって、写真の概念様式や歴史について伝えています。そのテーマは、写真技術の先駆者、カメラのレンズを通したアイデンティティの探求、芸術が文化構造に与える影響など、興味深いものばかりです。
美術館には、最新のジョーン アンド アーウィン ジェイコブス シアターもあります。ここでは 20 世紀に制作された影響力のある映画を上映しています。ギフト ショップも要チェック。さまざまなカメラやアクセサリーが売られています。
写真美術館は、サンディエゴの中心部に位置するバルボア パーク内にあります。アクセスには、車またはバスを利用しましょう。美術館の定休日は月曜日。入館料が必要です。