マウリッツハウス美術館を訪れ、フェルメールの巧みな技法によって『デルフトの眺望』で描写された水面できらめく光を眺め、有名な『真珠の耳飾りの少女』の顔をのぞき込み、もう 1 人の著名なオランダの巨匠、レンブラント ファン レインの自画像などの優れた作品をじっくりと鑑賞しましょう。まるで寺院のような建物そのものも、オランダの古典主義を代表する最も優れた作品の 1 つだとみなされています。
マウリッツハウス美術館は、17 世紀初期にオランダの建築家、ヤコブ ファン カンペンによって設計されました。カンペンは、ギリシャとローマのデザインの要素を取り入れた、オランダ古典主義様式を確立した人物です。すべての柱、高窓、そして美しい装飾の施されたポーチコ (玄関) が、完全な左右対称に配されたこの立派な建物は、当時のブラジル総督だったヨハン マウリッツの住居として建てられました。それが美術館になったのは 1822 年のことです。
大きな展示ホールに展示された、オランダとフランドル地方の画家が手掛けたコレクションをゆっくりと見て歩きましょう。『テュルプ博士の解剖学講義』をはじめとするレンブラントやフェルメールの傑作がそろいます。中でも『真珠の耳飾りの少女』は、ただこれを見るためだけに訪れる価値のある珠玉の作品です。思わず目を奪われるこの肖像画は、1902 年からこの美術館のコレクションに加わっていますが、描かれている少女は今なお謎に包まれています。1999 年にはこの少女に魅せられたトレイシー シュヴァリエによる小説が発表され、2003 年に映画化されました。
同じく黄金期に活躍した他のオランダ人巨匠による大作もフェルメールの作品に劣らず優れています。特に、パウルス ポッテルの『雄牛』やフランス ハルスによる一連の肖像画はお見逃しなく。
マウリッツハウス美術館は、ハーグの街の中心街にあるビネンホフの隣に位置します。クリスマスと元旦はお休みです。入館料には音声ガイド機器のレンタル料金が含まれています。美術館を鑑賞したあとは、ホフ池 (王室の池) の北岸に向かいましょう。美術館の素晴らしい建物が最もきれいに見えるスポットの 1 つだといわれています。
ガイド付きツアーに申し込み、コレクションのハイライトを詳しく見てみましょう。ツアーには料金がかかりますが、さまざまな言語で利用することができます。また、マウリッツ アプリをお手持ちのスマートフォンにダウンロードし、自分でガイドを聞きながら館内をまわることもできます。美術館を訪れた後は、マウリッツの公式ホームページで芸術作品をご覧ください。営業時間などの詳細はマウリッツハウス美術館のホームページでご確認ください。