キットピーク国立天文台のドームは、遠目にもくっきりと白く、ソノラ砂漠から一段高い山の上に林立しています。この一群の建物は、ツーソンの境を越えて少しの場所にあり、あまり天文台らしからぬ外観に反して、世界最大級の光学望遠鏡コレクションを保有する立派な施設です。天文台が立つ山の上から、素晴らしい見晴らしを満喫したら、現役望遠鏡の建物内部を上り、天文知識の宝庫を訪ねましょう。
同じツーソン地方にあるアメリカ国立光学天文台の威光があまりに目立つこと、アメリカ国立科学財団の出資を受けていることから、見過ごされることもありますが、一般公開されている天文台です。ガイド付きツアーに参加してこの施設の沿革を学び、主として学術研究に使用される望遠鏡を見学しましょう。世界最大級の太陽観測望遠鏡であるマクマス - ピアス望遠鏡とキット ピーク最大の 4 m (13.1 フィート) 級光学望遠鏡であるメイオール望遠鏡も公開されています。
真面目な天文ファンに一押しの総合 VIP ツアーは、4 ~ 5 時間かけて施設の隅々まで紹介してもらえる好企画です。天体観測もしていきたい場合は夜間観測プログラムに参加しましょう。午後遅めの時間に着いて見事な夕焼けをしっかり観賞し、残照が消え去ってから宇宙の神秘に向き合います。
軽食や飲み物はビジターセンターで販売されていますが、山上にカフェやレストランの類いはありません。天文台の側に設置されたピクニック テーブルを囲んで食べると素晴らしい家族のひと時となるため、お弁当の持参をお勧めします。ビジターセンターには、厳選された書籍、記念品など、魅力的な品ぞろえのギフトショップも併設されており、地域の先住民であるトホノ オオダム族が作ったバスケットや宝飾品など、地元産の品々を見て廻り回りましょう。
キット ピーク国立天文台はツーソンから 86.5 km (53.8 マイル)。90 分ほど時間を用意し、山頂までの絶景を堪能しながらレンタカーで来るのがおすすめです。この地域まで来る公営バスの便はありませんが、予約制の私営シャトルバスがあります。詳細は、天文台の公式ウェブサイトをご参照ください。天文台は年中無休、入場無料ですが、ガイド付きツアーには若干の参加費がかかります。キット ピーク国立天文台は極めて標高差のある山上にあるため、山の気温に合わせた服装でお出掛けください。