元々、宮廷庭園だった景山公園。園内にそびえる丘の上には、北京の市街地、紫禁城、北海公園に建つ白塔を見渡す絶景が広がります。

景山公園の手入れの行き届いた美しい庭園を歩けば、果樹や色鮮やかな花が彩るすばらしい風景を堪能することができます。仏像やあずまやを鑑賞し、太極拳にいそしんだり、歌ったり、楽器を演奏したりしている地元の人を眺めながら、のんびり過ごしましょう。園内には北京に数少ない丘がそびえているので、ぜひのぼってみてください。頂上からは北京の街を一望する絶景が臨めます。カメラを忘れずにお持ちください。景山公園は、紫禁城の堀から運んだ土を利用して作った人工の丘を中心に広がる公園で、この丘の高さは 46 m (150 フィート) あり、「景山」とも「煤山」とも呼ばれています。階段をのぼって丘の頂上に出れば、紫禁城の湾曲する屋根が延々と続く景色が広がっています。北の方角を見れば、紫禁城の門と丘の上にある万春亭を結んだ直線上の少し離れた場所に鼓楼が建ち、少し東には、北海公園の白塔が湖からそびえるのが見えます。丘の中腹に並ぶお堂には仏像が収めてあるので、ぜひのぞいてみてください。また、丘のふもとの東側には、ここで生涯を終えたといわれる明王朝最後の皇帝、崇禎帝 (すうていてい) を祭った記念碑が置かれています。週末になると、遊んだり、ダンスをしたり、歌ったり、運動をしたりする地元の人で園内はにぎやかになります。運がよければ、「快板」と呼ばれる語り物演劇が見られるかもしれません。4 月下旬から 5 月中旬にかけては、牡丹の花が盛りを迎え、一面を色鮮やかに覆い尽くします。園内には 200 種以上の牡丹が植えられているので、この時期に北京にお越しの方はぜひ訪れてください。景山公園は、紫禁城の真北、北海公園の隣に位置します。園内の名所は 1 日ですべて見ることができますが、時間が許すなら、ピクニックの準備をしてきて、静かな園内で景色を楽しみながらゆっくり過ごすのもおすすめです。この公園は年中無休で、公共施設ですが入園には少額の入園料がかかります。紫禁城を周回する路線を含む、複数の主要バス路線が周辺エリアを運行しているので便利です。