後期マニエリスムの巨匠エル グレコ。エル グレコ美術館には、画家であると同時に彫刻家、建築家としても活躍したエル グレコがスペインで制作した傑作が数多くコレクションされています。エル グレコが人生の大部分を過ごしたトレド。最も有名な作品の多くを生み出したアトリエと家を再現した 2 つの建物で作品を鑑賞しましょう。
エル グレコの作品は主に宗教的なテーマに焦点を当てていましたが、時が経つにつれ、支配階級や王族からの支持を失っていきました。エル グレコが描いた人物の解釈が、王室が求めているものとは異なっていたために、望んでいた宮廷画家になることはかないませんでした。それにもかかわらず、エル グレコは人生の大半をトレドで裕福に暮らしました。絵画を鑑賞しながら、エル グレコの宗教的感性が国王の不興を買った理由を推測してみてはいかがでしょうか。
エル グレコは実は人名ではありません。グレコはギリシャ人という意味で、それにスペイン語の男性定冠詞エルがついた通称です。ギリシャ領のクレタ島で生まれ、素晴らしい感性で題材を描こうと努め、現在は後期ルネサンスのマニエリスムとされているスタイルを確立しました。この美術館には、十二使徒の連作など、トレドで制作された後期作品が展示されています。トレドの景観と地図は、トレドの街が見事に描かれた傑作です。
ルイス トリスタンなど、エル グレコに触発された他の芸術家の作品も展示されています。美術館を設立したベガ インクラン侯爵のコーナーもあります。エル グレコの作品の紹介に尽力した人物です。近年リニューアルされた美術館の 16 世紀の中庭を再現した場所でくつろぎましょう。中庭では、コンサートが時折開催されます。
美術館にはオーディオガイドが用意されています。月曜と祝日が休館日。オンラインで入場券を購入できます。シニア、学生、大家族は無料で入場できます。土曜日の午後 2 時以降と日曜日は入場が無料になります。
エル グレコ美術館はタホ川近くのユダヤ人街にあります。美術館とギフトショップはバリアフリーの作りになっています。