ディストリクト シックス博物館で分かることは、アパルトヘイトによってどれほど地域の発展が阻害されたかということです。展示のどれを取っても、感情に訴えかけるものばかりです。ディストリクト シックス (第 6 地区) の起源について学んだら、アパルトヘイト政策によってどのように生活が一変したか、元住民の話を聞いてみましょう。
1867 年当初はシックス ムニシパル ディストリクト オブ ケープタウン (ケープタウン第 6 市区) と名付けられ、職人や移民、商人や奴隷身分より解放された人々が密接に共存するコミュニティ地区でした。1966 年に国民党によって白人居住区に指定されたのを機に、住民達は強制退去を命じられ、自宅は取り壊されました。この出来事がコミュニティに与えた影響は甚大でした。一連の事件やコミュニティのその後についても、これを機に学んでみましょう。
博物館は、ケープタウンの旧メソジスト ミッション教会内にあります。この教会は、かつてこの地区に住んでいた人々の集いの場でした。常設展のディギング ディーパー (Digging Deeper) は、このコミュニティの生活風景を細部まで知ることができる貴重な機会です。床に描かれた地図の上を歩いてみましょう。ディストリクト シックス出身の人々が付けた印は、かつての住居や主要な施設が建っていた位置を示しています。
博物館の職員の中には、この地区で住んだり、働いたりした経験のある人もいます。直接話を聞けるまたとない機会です。ぜひ話かけてみましょう。ディストリクト シックスの平和な時代から、痛ましい出来事、そして生活が再建されるまでを語ってくれるはずです。写真の展示のほかにも、住居の内部や理髪店を再現したコーナーもあります。この地区に実在した本屋を再現した、リトル ワールド ストアにもぜひ立ち寄ってみましょう。フィクション作品や史実に基づく書籍も販売しています。
博物館では企画展も開催されています。過去には、スポーツ界での人種差別や鉄道の歴史のほか、西ケープ州で開催されるミス コンテストのスプリング クイーンを扱った展示も行われました。
ケープタウンの端に位置するこの博物館は、市内の主要な観光名所からもほど近い便利なロケーションです。ケープタウン シティ ホールとキャッスル オブ グッド ホープは、徒歩で 10 分以内です。乗り降り自由の観光バスも、博物館前に停車します。近くの通りにあるパーキングは、有料です。
ディストリクト シックス博物館は、月曜日 ~ 土曜日に営業しており、入場料がかかります。ガイド付きツアーは 1 日 4 回開催されています。詳細は博物館の公式ホームページをご覧ください。