ハワイ島、驚くべき食材の旅 ハワイ・フード&ワインフェスティバル・ 春のツアー1
オーガニックやサステイナビリティなど、食材にも気を使うのがアメリカの食のトレンド。ハワイでもロハスでナチュラル志向なレストランが増え、地元の自然の恵みを伝えるようなイベントが頻繁に開催されています。そのなかでも代表的なのが、2016年で6年目を迎える「ハワイ・フード&ワインフェスティバル(Hawai‘i Food & Wine Festival)」。ハワイだけでなくアメリカを代表するシェフが集い、ローカル産の素材を使用した極上のフードとワインを提供し、人気急上昇中のグルメイベント。今回は、この人気イベントの一環で春に開催されたのがハワイ島ファームツアーに参加し、ハワイ島産の食材が生まれる現場をレポートします。
ファミリー経営の牧場でのびのびと育つ動物たち
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ヒロ空港から車で30分ほど。ハイウェイから側道に入り細い道を登ったところにある、海が見渡せる美しい牧場が「カウナマノ・ファーム(Kaunamano Farms)」。豚やニワトリ、ヤギを育てている牧場です。経営はファミリーを中心に少人数で運営。その分飼育している動物たちの健康状態を事細かく把握し、強い信念とこだわりを持ったブティック農園として注目されています。
ちょうどここを訪れた日の前日には、飼育している豚に赤ちゃんが生まれ、その愛らしい姿に参加者の心はほっこり。この牧場では、飼料には細心の注意を払い、ニワトリもバークシャーピッグという種類の黒豚も放し飼いでのびのびと育てています。動物たちの排泄物は肥料として使用し、食物連鎖を利用した環境と動物にやさしい牧場が目標。
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まだ牧場の設立から1年半しか経っていないので、ここで飼育された動物たちは牧場のオーナーが持つレストランでしか提供されていませが、今後は流通を拡大していくそう。オアフ島のレストランでここの絶品ポークが食べられる日も近いかもしれません。新鮮極まりない卵やチーズもこの牧場の名物になりそうです。
世界へ出荷する、海洋深層水で育てたハワイ島産アワビ
次に向かったのは、ヒロから約2時間ほどのドライブで到着するコナサイドの「ビッグアイランド・アバロニ(Big Island Abalone)」。道中は霧が漂う高原や真っ黒な溶岩が広がる大地、崖の間から流れ落ちる滝など、ビッグアイランドの飽きることのない自然が車窓から楽しめます。
「ビッグアイランド・アバロニ」は、ハワイ州立自然エネルギー研究所の敷地内にあり、養殖場へは手と靴の裏の除菌をしてから中へ。ずらりと水槽が並び、水槽の上からは噴水のように水が流れ、いつも新鮮な水が循環しています。ここでは、ハワイ州立自然エネルギー研究所が研究のために水深3000フィート(約900m)から汲み上げた海洋深層水を使用。クリーンでミネラル豊富な水で育てられたアワビは臭みもなく、刺身でも美味しく食べられると評判です。
実は意外と知らない、アワビの成長過程
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写真の白いツブツブがなんとアワビの赤ちゃん。ここから約3年かけて出荷用のサイズになるまで育てます。成長の段階ごとに水槽が分けられ、24時間海洋深層水を流し込み続けるおかげで水槽内はいつも清潔。海洋深層水の温度は冷たいので、表層の水と混ぜながら一定の温度を保ち、また、アワビの餌となる海藻も養殖場で育てるほどのこだわりようです。このような徹底した管理の下、フジツボや海藻などの付着物がない清潔な貝殻で、身もぷっくりとしたアワビができあがる訳です。
ツアーに同行したハワイのトップシェフ、アラン・ウォン氏もこのアワビに魅了され、自身のレストランでも使用している顧客のひとり。今や日本を含めた世界各国の有名レストランも注目するアワビが、日本人オーナーが切り盛りするハワイ島の養殖場で生産しているとは驚きです。「ビッグアイランド・アバロニ」では、一般の旅行者もこの見学ツアーに参加することが可能。要予約なので、まずは問い合わせを!
ビッグアイランド・アバロニ(Big Island Abalone)
公式サイト(日本語):http://bigislandabalone.com/home-jp
住所:73-4460 Queen Kaahumanu Hwy, #115 Kailua-Kona, HI 96740
電話:808-334-0034
営業時間:8:00~16:00
定休日: 土・日曜
見学ツアー:月・水・金曜の12:15から。大人1人$12、8歳以下は無料。日・英ガイドあり。要予約。
アンティから学ぶミネラルたっぷり天然塩の採取方法
現在はハワイアンカルチャーの教育目的の利用でのみ開放されている「カウプレフ・インタープレティブ・センター(Kaupulehu Interpretive Center)」。アンティ・レイはここで昔ながらの 天然塩の採取法とともに、ハワイアンの暮らしや歴史を語り継いでいます。
塩の作り方はいたってシンプル。海岸沿いの岩の穴に海水を注ぎ水分を蒸発させて塩を採取。昔は、海で採れた塩を山側の村に持って行き、物々交換やお金に変えて生計を立てていたのだそう。調味料としてだけでなく、肉を日持ちさせるために塩漬けにして保存食にするなど、塩は古代からハワイアンたちの食を支えてきた重要な食物だったのです。
ここでは実際に昔のハワイアンになったつもりで、塩の採取にチャレンジ。センターから海岸までは徒歩で約10分。溶岩で埋め尽くされた道のりはまるでどこか違う惑星を歩いているようです。杖をつきながらぐんぐん進んで行くアンティの先導で海岸に辿り着くと、袋とスプーンを渡され塩の採取をスタート。
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採取方法は、岩のくぼみにある塩の結晶を見つけたらスプーンで上澄みを取り、匂いを嗅ぐこと。塩が無臭で、カニが紛れ込んでいないか確認してから袋に入れていきます。採取した塩は乾燥させ、不純物を網などで取り除いてから、ようやく完成。できあがった天然の塩はごろっとしたテキスチャーで、まろやかな塩気のなかに旨味が感じられる絶品の塩です。
塩を収集するのはとてもシンプルな作業ですが、日の照りつくなか、かがみこんでの作業は体にこたえます。昔のハワイアンたちは生活のための塩を得るため、一体どれほどの時間をこの海岸沿いで過ごしてきたのでしょうか。塩のありがたみが身にしみる貴重な体験です。
食育を促進するハワイ・フード&ワインフェスティバル
今回訪れた3つの場所の内、旅行者が訪問できるのは「ビッグアイランド・アバロニ」のみ。将来的には「カウナマノ・ファーム」も一般開放していく計画もあるそうです。このほかにもハワイ島では、野菜やコーヒーなどの農園ツアーを実施しているところもあり、大自然の豊かさを丸ごと体験できる旅のアクティビティとしてもおすすめです。また、ハワイ・フード&ワインフェスティバルのオフィシャルサイトでは、様々な食に関するイベントを随時更新しているのでぜひチェックを。
▶春のツアー2 ハワイ島のダイナミックな自然に囲まれた夢のリゾートで極上ディナー
ハワイ・フード&ワインフェスティバル(Hawai‘i Food & Wine Festival)
公式サイト(英語):http://www.hawaiifoodandwinefestival.com/
イベントの詳細やチケットの購入はウェブサイトから
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