投稿者 : トラベル ライター、投稿日 2016 年 11月23日

音楽の都ウィーン。オペラ座、ホール、劇場は魅力がいっぱい

世界最高峰オーケストラの一つであるウィーン・フィル、天使の歌声を持つ少年合唱団、新年の風物詩ニューイヤーコンサートなど、音楽の都ウィーンは本場の音楽が集結する土地として、今なお世界中から憧れ続けられています。

せっかくオーストリアに来たからには、オーケストラの音色やオペラ歌手の歌声といった美しい音楽を味わいたいもの。憧れの場所で聴く音楽は、一生の思い出となるでしょう。伝統と歴史が育んだ、ウィーンの美しい劇場をご紹介します。

音楽の都ウィーンには、数々の魅力的な劇場が

ウィーンは、モーツァルトやベートーヴェンなどの有名な作曲家が活躍した、音楽と切り離せない歴史のある街。現在でも各地でオペラやコンサートが開催され、世界中の音楽家、音楽ファンの聖地となっています。

ウィーンにはオペラ座が3つ、大きなコンサートホールとミュージカル劇場がそれぞれ2つずつあり、他の国の首都に比べても音楽の施設が特に多い街です。選択肢が多く、急に思い立ったようなときでもチケットが手に入りやすいのも旅行者にはうれしい魅力です。

一度は行きたい。美しく荘厳なオペラ座3選

オペラファンだけでなく、オペラに明るくない人も、建築物を眺めているだけでも美しさに見惚れてしまう、ウィーンの代表的なオペラ座を3つご紹介します。

1.「国立オペラ座」の演目は有名オペラとバレエ

ウィーンのオペラ座

世界有数の権威あるウィーン国立オペラ座は、豪華絢爛な建物が目を引きます。演目は日替わりで、モーツァルト作曲の「魔笛」や「フィガロの結婚」、ヴェルディ作曲の「アイーダ」、プッチーニ作曲の「ラ・ボエーム」や「トスカ」などの有名な作品が定番です。

ウィーン国立オペラ座

ウィーン国立オペラ座(Wiener Staatsoper)
住所:Opernring 2, A-1010 Vienna
公式サイト(ドイツ語、英語、日本語):http://www.wiener-staatsoper.at
チケット販売時間:劇場の当日券売り場は9:00から公演の2時間前までと、公演の1時間前から公演開始時間まで。日曜祝日休業。

2.民衆のオペラ座「フォルクスオーパー」で、オペレッタやミュージカルを

フォルクスオーパー

フォルクスオーパーでオペレッタを見るなら、ヨハン・シュトラウス2世作曲の「こうもり」がおすすめです。ウィーンのシェーンブルン宮殿での仮面舞踏会を舞台にしたご当地作品です。他にもオーストリアの湖水地方のホテルを舞台にした「白馬亭にて」など、地元の人に愛され続ける作品が数多く上演されています。

フォルクスオーパー(Volksoper Wien)
住所:Währinger Straße 78, A-1090 Vienna
公式サイト(ドイツ語):http://volksoper.at
チケット販売時間8:00~18:00(月~金)、9:00 ~12:00(土日祝)

3.コアなファン向けの「アン・デア・ウィーン劇場」

アン・デア・ウィーン劇場
[sc name=”Photo_By_Text” title=”Photo by VBW Copyright (c) Rupert Steiner” ]

ベートーヴェンが住み込み、オペラ「フィデリオ」を作曲した歴史のある劇場です。現在は古典作品やバロックオペラなど、マニアックな音楽ファン向けの作品が多く上演されています。

アン・デア・ウィーン劇場
[sc name=”Photo_By_Text” title=”Photo by VBW Copyright (c) Rupert Steiner” ]

アン・デア・ウィーン劇場(Theater an der Wien)
住所:Linke Wienzeile 6, A-1060 Vienna
公式サイト(ドイツ語、英語):https://www.theater-wien.at
チケット販売時間:10:00~18:00(月~土)、14:00~18:00(日曜祝日の公演日)、10:00~13:00(昼公演日)。18:00以降公演開始時刻まで当日券販売

壮大な協奏を堪能。おすすめコンサートホール

次に、音楽の都ウィーンを代表するウィーン・フィルハーモニー管弦楽団(以降表記、ウィーン・フィル)や少年合唱団が活躍するコンサートホールを2つご紹介します。

世界最高峰のオーケストラ「ウィーン・フィル」の本拠地「楽友協会」

楽友協会

毎年世界的な指揮者を迎え、各国に同時中継される、ウィーン・フィルのニューイヤーコンサート。その会場となるのがウィーン一のコンサートホール「楽友協会」の黄金の間は思わず息をのむ美しさ。

楽友協会

ちなみに、楽友協会で開催されるウィーン・フィルの定期公演回数が少なく、現地の人ですら入手するのは至難の業。そこで裏技!実はウィーン・フィルの母体は、国立オペラ座のオーケストラ。つまり、比較的チケットが手に入りやすい国立オペラ座でオペラを鑑賞すれば、ウィーン・フィルの音色を聴くことができるのです。

楽友協会(Musikverein)
住所:Musikvereinsplatz 1,A-1010 Vienna
公式サイト(ドイツ語、英語、日本語):https://www.musikverein.at/
チケット販売時間:シーズン中の9月~6月の9:00~20:00(月~金)、9:00~13:99(土)。日曜祝日休業。7,8月は9:00~12:00(月~金)、土日曜祝日休業。

毎週日曜ミサで「ウィーン少年合唱団」が聴ける「王宮礼拝堂」

王宮礼拝堂

ウィーン・フィルのメンバーは、ウィーン少年合唱団の伴奏をすることも。毎週王宮礼拝堂で開かれるミサでは、天使の歌声とともに、美しい音色を一緒に聴くことができます。

王宮礼拝堂での日曜ミサは毎週開かれていますが、少年合唱団は上階席後方で歌うため、聴衆席からほとんど見ることはできません。ミサの最後に祭壇で1曲披露した一瞬だけ、姿を見ることができるのでお見逃しなく。

また、ウィーン少年合唱団には専用コンサートホールMuth(ムート)があり、毎週金曜日の夕方に公演されます。こちらはウィーン・フィルの演奏ではありませんが、クラシックだけではなく、ポップスやワールドミュージックなど幅広いジャンルの歌声をゆったり楽しむことができます。

王宮礼拝堂(Hofburgkapelle)
住所:Hofburg-Schweizerhof, A-1010, Vienna
公式サイト(ドイツ語):http://www.hofmusikkapelle.gv.at/content/hofmusikkapelle/
チケット販売時間:10:00~14:00(月、火)11:00~13:00(金)
少年合唱団歌唱ミサ:毎週日曜9:15~

ムート(Muth)
住所:Am Augartenspitz 1, A-1020 Vienna
公式サイト(ドイツ語、英語):http://muth.at/
チケット販売時間:16:00~18:00(月~金)、公演の1時間前から公演開始時間まで

心躍る!夢のようなミュージカルが堪能できる、おすすめの劇場

ウィーンでは常に2つの劇場で、ロングラン公演が行われている他、短期間の公演も多く、ミュージカルファンにとっては聖地となっています。そこで、ファンを魅了し続けてきたウィーンのミュージカル劇場をご紹介します。

大型作品中心の「ライムント劇場」

ライムント劇場

ハプスブルク家の美しい皇妃を主人公にしたミュージカル「エリザベート」は、ウィーン発の大人気作品です。宝塚歌劇団や帝国劇場でも何度も上演されています。

オリジナル作品を本場で見てみたいと夢見るファンも多く、三度目のライムント劇場のロングラン公演では、世界中から観客が集まりました。

他にも、モーツァルトなどウィーンの歴史上の人物を題材にした作品が、数多く上演されています。

ライムント劇場(Raimund Theater)
住所:Wallgasse 18-20, A-1060 Vienna
公式サイト(ドイツ語、英語):https://www.musicalvienna.at
チケット販売時間:14:00~18:00(月~土、公演のある日曜祝日)、公演の1時間前から。

便利な立地の「ローナハー劇場」

ローナハー劇場
[sc name=”Photo_By_Text” title=”Photo by VBW Copyright (c) Das Ronacher VBW/Rupert Steiner” ]

ローナハー劇場はウィーンの中心地から近く、ロンドンやブロードウェーミュージカルのドイツ語版や新作を中心に、幅広い作品が上演されています。劇場内は歴史が感じられる内装になっています。ライムント劇場とは異なるテイストの作品を上演することが多いので、ミュージカル好きな方はぜひチェックしてみてください。

ローナハー劇場(Ronacher)
住所:Seilerstätte 9, A-1010 Vienna
公式サイト(ドイツ語、英語):https://www.musicalvienna.at
チケット販売時間:14:00~18:00(月~土、公演のある日曜祝日)、公演の1時間前から。

音楽鑑賞の際に知っておきたいこと

夏休みには公演がない!

ウィーンの劇場

ウィーンの劇場には夏休みがあります。多くの劇場で7~9月は公演がありませんのでご注意を。なお、夏休み期間中はウィーン以外の地方都市で、「ザルツブルク音楽祭」など世界的に有名な音楽祭が開かれています。

日本からでも事前にオンライン購入が可能!

チケットはどの劇場もオンラインで購入が可能。クレジットカード決済でEチケットを発行してくれます。また、残席があれば、観劇当日にチケットオフィスで購入することも可能です。また、当日立ち見券でお目当ての演目を鑑賞することができる場合もあります。有名歌手が出演する超人気公演は行列覚悟で。

チケットオフィス「ブンデステアター」

国立オペラ座とフォルクスオーパーの公演は、公式チケットオフィス「ブンデステアター」にての購入が便利です。

価格帯はジャンルや劇場、演目によって様々ですが、多くの場合5~7カテゴリの席種があり、25~130ユーロ(約2,875円~約14,950円)でチケットが売り出されています。立ち見席がある場合は、2~5ユーロ(約230円~約575円)の当日券が発売されます。記念公演や特別公演の場合は、300ユーロ(約34,500円)を超える高額チケットになる場合もあるので、それぞれ公式サイトやチケットオフィスに問い合わせましょう。

ブンデステアター(Bundestheater)
住所:Operngasse 2, A-1010 Vienna
公式サイト(ドイツ語):http://www.bundestheater.at
営業時間:8:00~18:00(月~金)、9:00~12:00(土日祝日)

ドレスコードは日本と同じ

基本的にウィーンの劇場のドレスコードは日本と同じ。男性ならジャケットとネクタイ着用、女性なら少し華やかな服装が良いでしょう。旅行中で荷物を増やしたくない場合は、スカーフなどで工夫してみては?

ウィーン 劇場内

また、冬でも劇場内部は温かいので、重ね着がおすすめです。ウィーンは劇場法が厳しく、コートや大きめの鞄はクロークに預けるルールとなっています。

食事は開演前に済ませるのが無難

幕間のビュッフェ

多くの演目は19時から20時の間に開演し、22時過ぎに終演となります。幕間にビュッフェでオープンサンドなどの軽食を注文することもできます。劇場によっては観劇後に周りのレストランがないこともありますので、食事は事前に済ませておくと安心です。

どうしても観劇前後の移動は夜になってしまいます。ウィーンは非常に治安のいい街なので通常の安全対策をしていれば、地下鉄などの公共の交通機関やタクシーの利用で怖い思いをすることはほとんどありません。世界中の音楽ファンから愛され続けるウィーンの劇場。お気に入りの作品や劇場を見つけて楽しんでくださいね。

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※1ユーロ=114円で換算(2016年10月21日時点)

文・写真/ひょろ