投稿者 : 貫史 松澤、投稿日 2016 年 4月1日

辛いだけじゃない!台湾で火鍋三昧 おすすめ&人気店

台湾の料理として、最近人気の火鍋。しかし火鍋と言っても種類はいろいろ。

具材も牛豚鳥だけでなく、海鮮や、羊や鴨の鍋料理や薬膳、ベジタリアン向けの鍋もあります。また、鍋は大人数で囲むものと言うのが日本の常識ですが、台湾には大人数で楽しむ鍋だけでなく、一人で楽しめる鍋料理もあります。味も具材もさまざまな台湾火鍋の、まずは入り口からご案内します。

深淵なる火鍋の世界へようこそ!多様な人数で楽しむ、それが台湾鍋スタイル。

深淵なる火鍋の世界へようこそ!多様な人数で楽しむ、それが台湾鍋スタイル。
Photo by: Gene Wang

台湾の人に「火鍋でおいしい店を教えてください」と尋ねると、「人数はどれくらいですか? 辛いのが良いですか? 辛くないのが良いですか?」と返ってきます。

火鍋と言うと、辛い料理を想像する人が多いかと思います。しかし実は火鍋とは単に鍋料理(あるいはその調理器具)のことを意味しており、「火が出るほど辛い鍋料理」と言う意味ではありません。

近年火鍋は季節の関係ない食べ物になりつつあります。夏でもクーラーを効かせた部屋の中で大汗をかきながら火鍋をつつく、というのも珍しくありません。真夏でも台湾では火鍋屋が盛況なのは普通の光景です。

一人から大人数、さらには食べ放題まで

台湾には一人向けの鍋料理店がありますが、実は一人鍋は80年代に台湾で始まり、台湾の火鍋文化に大きく寄与しているのです。

もちろん、大人数で楽しむ火鍋も健在で、お店によっては吃到飽(ツーダオパオ:食べ放題)のところもあります。食べ放題のお店では、鍋の具材以外にデザートの果物やアイスまで食べ放題のお店もあります。

まずは代表格の麻辣火鍋。有名店へ、レッツ・ゴー!

さて、火鍋と言えば辛い鍋を想像する人が多いのも事実。そこで、まず台湾の火鍋で主流の麻辣火鍋を食べてみましょう。

この料理は四川の重慶火鍋をもとに発展したといわれ、唐辛子の辛さと花山椒の舌がしびれるような風味が特徴です。さらに飽きないように、辛くない鍋つゆとセットにした鴛鴦(陰陽)鍋が主流となっています。辛味に飽きたら、辛くない鍋つゆで食べたることができ、また辛いものが苦手な人にも安心、と言うわけです。

今台湾で一番人気の呼び声も。鼎王麻辣鍋(ディンワンマーラーグォ)

今台湾で一番人気の呼び声も。鼎王麻辣鍋(ディンワンマーラーグォ)
Photo by: LWYang

今台湾で人気絶頂なのがこの鼎王。台中忠孝夜市の屋台から始まったこのお店はたくさんの支店を展開し、今や押しも押されもせぬ人気店となりました。どのお店も茶色を基調にしたレトロな内装に木製品の調度品と電球色の照明で、落ち着いた雰囲気の店内になっています。

鍋つゆ(鍋底)は麻辣鍋と辛くない東北酸菜鍋(スヮンツァイ)の2種類があり、単品でも注文が可能ですが、ほとんどのお客さんはこの2種の鍋つゆが同時に味わえる「鴛鴦鍋」を注文するようです。麻辣鍋は辛さを4段階・東北酸菜鍋は酸味を3段階選ぶことが可能。基本料金として鍋底(鍋つゆ)が人数分かかり、それに具材を追加注文していくシステムです。

鼎王麻辣火鍋(台北長安店)
住所:台北市中山區長安東路二段131-1號
営業時間:11:30AM〜04:00AM
鴛鴦鍋:人数×90元(鍋つゆ代)+150元(鍋代)、具材は別料金(サービス料10%がかかります)
公式サイト(中国語):http://www.tripodking.com.tw/

世界の有名人がひいきにする高級麻辣鍋。太和殿(タイホーディエン)

世界の有名人がひいきにする高級麻辣鍋。太和殿(タイホーディエン)
Photo by: pingping

日本や香港の芸能人御用達と言われている、高級麻辣火鍋屋。1994年に開業し、すでに20年以上の歴史があります。赤を基調にしたエクステリアと、暗色の中国風インテリアとのコントラストが独特です。

メニューは辛い鍋つゆのみの麻辣鍋と、2種の鍋つゆがひとつの鍋で味わえる鴛鴦鍋の2種。鴛鴦鍋は辛い紅湯(麻辣鍋)と辛くない白湯(パイタン)の組合せ。紅湯の辛さは三段階から選べます。白湯は豚骨ベースの鍋つゆです。基本となる鍋つゆを注文後、肉や野菜を追加注文するスタイル。

太和殿 台北總店
住所:台北市信義路四段315號 (台北捷運信義線 信義安和駅5番出口より徒歩5分)
営業時間:12:00PM〜03:00AM
鴛鴦鍋:350元ほか(鍋つゆ代として70元×人数、サービス料10%がかかります。ミニマムチャージ1000元。)
公式サイト(中国語):http://www.taihodien.com.tw/

有名外食チェーンが展開、若者に人気の火鍋屋 石二鍋(スーアルグォ)

有名外食チェーンが展開、若者に人気の火鍋屋 石二鍋(スーアルグォ)
Photo by: Sinchen.Lin

今、台湾の若者の間で人気の一人火鍋屋の一つが、この石二鍋。清潔で明るくおしゃれな店内、簡素なメニュー、極力人件費を抑えた電子式注文システムで、手頃な価格設定を実現。この石二鍋を展開する王品集團は台中のステーキ店から始まった外食チェーンで、石二鍋だけでも全台湾で50店舗以上を展開しています。

メニューはセットメニューで218元均一。石頭鍋、涮涮鍋(しゃぶしゃぶ)、香辛辣魅鍋、番茄豚骨鍋(トマト豚骨鍋)の4種があります。具材は肉や魚など数種類から選択。麺類のうち、うどんやビーフンは追加料金不用ですが、インスタントラーメンは5元追加。また麺の代わりに白飯を選択可能で、この場合は10元追加で魯肉飯に変更ができます。チェーン店ながら、食材は契約された農場や養殖場から直接仕入れています。

有名外食チェーンが展開、若者に人気の火鍋屋 石二鍋(スーアルグォ)
Photo by: Sinchen.Lin

お店は一人の利用が多いですが、複数人数で一つの鍋を囲むこともできますし、めいめいが好きな鍋を注文することも可能。このフレキシビリティが人気の秘密なのかもしれません。

[one_half]石二鍋 台北信義店
住所:台北市大安區信義路二段72號
営業時間:11:30〜23:00(ラストオーダー22:30)
218元均一料金
公式サイト(中国語):http://www.12hotpot.com.tw/[/one_half]

[one_half_last]有名外食チェーンが展開、若者に人気の火鍋屋 石二鍋(スーアルグォ)
Photo by: Sinchen.Lin[/one_half_last]

リピーターにおすすめ!昔ながらの味を守る、伝統鍋料理系

麻辣火鍋が四川伝来の料理であるように、台湾にはそのほかにも中国大陸のさまざまな地方から伝わった鍋料理があります。まず、そのうちのいくつかを紹介したいと思います。

中国東北地方伝統の味、酸菜白肉鍋(スァンツァイ・バイロウグォ)

中国東北地方伝統の味、酸菜白肉鍋(スァンツァイ・バイロウグォ)
Photo by: Richard, enjoy my life!

煙突のついた特徴的な鍋をつかった中国東北地方伝統の鍋料理です。塩味のスープの中に酸菜という酸味の強い白菜の漬物を加え、豚肉のばら肉や野菜を煮ていただきます。酸菜は乳酸発酵のおかげで独特の香りがあり、辛みのないキムチに似ています。漬物の酸味やうま味によって脂肪分の多い豚バラ肉でもあっさりと食べられるので、老若男女を問わず人気があります。

さて、酸菜白肉鍋のおすすめと言えば、台電勵進餐廳を押す意見を良く聞きます。創業50年の老舗で、そもそもは(現在も)台湾電力の社員食堂です。予約には8人以上が必要で、予約がない場合は長蛇の列に並ぶことになります。週末は大変混雑しますので、できれば人数をそろえて予約をしたいところです。

台電勵進餐廳(台電員工餐廳)
住所:台北市大安區和平東路一段75巷內(捷運古亭駅5番出口よりすぐ)
営業時間;11:00~13:00 17:00~20:00 日曜定休
大人400元 身長90〜120センチメートルの子供は250元 食べ放題(飲み物は別料金)

冬の台湾の風物詩、薑母鴨(ジャンムーヤー)

冬の台湾の風物詩、薑母鴨(ジャンムーヤー)
Photo by: 熊本

季節感のうすい台湾の鍋料理のなかで、この薑母鴨は台湾の冬の風物詩として親しまれています。もともとは福建発祥ですが、すっかり台湾料理の一つに。お酒と生姜をきかせたスープで鴨肉を土鍋で煮込んだ味わいが冬の寒さを吹き飛ばします。家庭でもよく食べる料理の一つで、おふくろの味として懐かしむ人も。年中食べられますが、冬だけ営業している店もあります。

薑母鴨のお店はたくさんありますが、ここでは薑母鴨チェーンの代表格、霸味薑母鴨の総本店を紹介します。大衆食堂のような雰囲気で親しみやすいお店です。ここの薑母鴨はサイズが大きいので、3~4人で訪れたほうが良いでしょう。追加の具材は40元~50元です。(例外として鴨佛ヤーフォー300元がありますが、これは鴨の睾丸です。お好きな方はどうぞ。)お腹の具合と相談して具材を追加してみて下さい。予約不要。

霸味薑母鴨 全台總店
住所:新北市三重區重陽路一段100號
営業時間:16:00〜02:00
薑母鴨 280元ほか
なお、台北市士林にも支店があります。春季~夏季は休業しているようなので、ご確認の上お出かけください。

霸味薑母鴨 承德店(直営)
住所:台北市士林區承德路四段46號
メニューは本店と同一です。

若者に支持される!ニューウェーブ創作系火鍋

辛いだけ、伝統的な味だけが火鍋じゃない! 近年伝統的な料理を発展させたり、新しい味を創作したりする火鍋屋が登場し、人気を博しています。そのうちの2つを紹介します。

聚 北海道昆布鍋(ジュウ)

聚 北海道昆布鍋(ジュウ)
Photo by: nnice

しゃぶしゃぶに似ていて、鍋のだしに昆布を使っている点がミソ。日本料理ではなく、台湾発祥です。

鍋つゆには麻辣味や味噌味、昆布ストレート味などがあり、すべて昆布だしベース。具材も厳選した材料を使用しています。店内はどのお店もダーク系の配色で、落ち着いたシックな高級感のある内装でまとめられています。王品集團のチェーンで、台湾各地に支店が有ります。

聚 北海道昆布鍋 台北衡陽店
住所:台北市中正區衡陽路3號2F
営業時間:
平日11:30〜14:30 (ラストオーダー14:00)、 17:30〜22:00 (ラストオーダー21:00)
休日11:30〜15:00 (ラストオーダー14:30)、 17:00〜22:00 (ラストオーダー21:00)
公式サイト(中国語):http://www.giguo.com.tw/
精緻昆布鍋套餐(昆布鍋セット)359元ほか(サービス料10%がかかります。)

咖哩娘 cari de madame (カーリーニャン カリー・ド・マダム)

さまざまなカレーを提供しているカレー専門店で すが、なんとカレー味のスープ鍋があります。カレー粉は数種類のスパイスを独自にブレンドしたもの。一人鍋なので、挑戦しやすいかも? お値段は380 元。鍋は1種類だけですが、カレー餃子などの変わり種メニューや、スープカレーなどもあります。

咖哩娘 cari de madame
住所:台北市松山區敦化北路165巷14號 (捷運新店松屋千小巨蛋駅1番出口より徒歩6分)
営業時間:11:30より売り切れまで(おおよそ14 : 00前後)
17:30より売り切れまで(おおよそ21 : 00前後)
公式サイト(中国語):http://www.cari-m.com/
咖哩娘單人火鍋 380元

家族で楽しめる、キャラクター鍋のお店が誕生!

HELLO KITTY涮涮鍋(ハロー・キティー・シュアンシュアングォ)

もHELLO KITTY涮涮鍋(ハロー・キティー・シュアンシュアングォ)

お子様連れの家族旅行にぴったりのお店ができました。その名もHELLO KITTY涮涮鍋(ハロー・キティー・シュアンシュアングォ)。

サンリオが全面的に協力したしゃぶしゃぶ店で、2015年7月7日に開店したばかり。店内のインテリアはもとより、食器や料理の具材にもハローキティーがあしらわれ、すべてにおいてキティーワールドが展開されています。

もHELLO KITTY涮涮鍋(ハロー・キティー・シュアンシュアングォ)

このお店のハローキティーは、このお店のためだけにデザインされたオリジナルのものが使われていて、通常はリボンの部分が山茶花になっているのがポイント。鍋は台湾式しゃぶしゃぶで、北海道昆布鍋、地獄麻辣鍋、鮮蔬豚骨湯、蕃茄湯(トマトスープ)の4種からチョイス。このうち2種類を選択して一人鍋の鴛鴦鍋にすることも可能。なお、北海道昆布鍋と蕃茄湯はベジタリアンにも適しています。セットメニューがあるので、まずはそちらを注文してみましょう。具材(別料金)は後から追加することも可能。

大変人気が高く、直前の予約は取りにくいですが、予定が早くから決まっているならトライしてみては? なお、予約は電話かFBで受け付けています。

もHELLO KITTY涮涮鍋(ハロー・キティー・シュアンシュアングォ)

HELLO KITTY涮涮鍋
住所:台北市大安區忠孝東路四段216巷27弄16號 (捷運板南線忠孝敦化駅3番出口より徒歩5分)
営業時間:11:30〜22:00
公式FB:https://www.facebook.com/kitty.shabu/
雪花牛五花套餐(霜降り牛肉セット・1人前) 550元 ほか(一人あたり最低390元の注文が必要。サービス料10%がかかります。)

まだまだ終わらない、火鍋の世界

火鍋は実はほかにもさまざまなスタイルの鍋がありますが、火鍋未体験の方は、いまや台湾火鍋の代表的存在となった麻辣火鍋から味わってみてはいかがでしょうか? 火鍋はどこの街にも必ずあるといっていいほど台湾で一般的な食べ物ですから、いろいろ食べ歩きをして、新しいお店を発掘するのも楽しみの一つと言えるでしょう。

家族連れ友人連れで一つの鍋を囲むもよし、めいめいが異なった鍋料理を注文するもよし。旅のスタイルに合わせて、お好みの火鍋料理をお楽しみください。

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記事公開日 2016/02/04
最終更新日 2016/04/01