投稿者 : 章太郎 高井、投稿日 2019 年 5月31日

沖縄カルチャーの玉手箱! レトロが新鮮なコザの街歩き

沖縄市の中心に位置するコザは、特に目立った観光施設があるわけではなく、そのため素通りされがちな街。でも、かつては米軍基地を中心に沖縄随一の繁華街として栄え、今でもそこかしこにその名残が見られるカルチャータウンなんです。音楽の街、エイサーの街としても知られ、街を歩くと沖縄文化とアメリカ文化(そしてなぜかインド文化)がごちゃまぜになったチャンプルー文化を感じられます。今回はコザのレトロな街並みを歩いてみました。

多様な文化が交錯するカルチャータウン

コザは沖縄本島中部にある沖縄市の中心エリア。ですが現在、コザという地名は存在しません。これは1974年にコザ市と美里村が合併して沖縄市になったため。しかし今でもこのエリアはコザと呼ばれています。沖縄の人々にとってはそれほど印象的な場所だったということでしょう。

コザ

コザをひと言で表すとミックスカルチャー。沖縄の言葉で「ごちゃまぜ」を意味するチャンプルー文化とも呼ばれますが、街を歩くとその意味がよくわかります。
米軍の嘉手納基地があることから、街のバーやクラブの看板は英語で書かれ、街中のショップもドル表記。インド人経営のブティックもあり、混沌とした街歩きはエキゾチック感たっぷりです。

ドル表記

コザの中心、ゲート通りを歩く

街歩きは「コザミュージックタウン音市場」からスタートします。コザミュージックタウンは音楽の街と呼ばれるコザの中心的存在。柱には昔のコザの写真や歴史が書かれたパネルが展示されています。沖縄返還前の写真は右側通行。これって、たった50年ほど前のことなんですよね……。

パネル

米軍公認の飲食店に与えられた営業許可証をAサインといいます。Aサインバーの壁には名前と日付けが書かれた1ドル札が貼られました。これは戦地に赴く米兵が「生きて帰ってこられるように」という願いを込めて貼ったものだそうです。

パネル

コザミュージックタウン音市場から出ると、目の前に延びるのがゲート通り。嘉手納基地の第二ゲートにつながる大通りで、昔ながらの飲食店や衣料品店などが並びます。

ゲート通り

看板は英語がメインで、日本語は補足的。写真だけは日本っぽさ全開ですが……。

英語の看板

昼間はシャッターを下ろしている店が多いのですが、夜はネオンがきらめきライブハウスやバーがオープン。さらにディープな雰囲気になります。

シャッターを下ろしている店

ゲート通りで立ち寄っておきたいのが「HISTREET 沖縄市戦後文化資料展示館」です。名称どおり展示を通して沖縄市の歴史を学べる施設。華やかなりし時代のコザのジオラマは見ごたえがあります。

HISTREET 沖縄市戦後文化資料展示館

米軍統治下の写真や米軍の道具を使った生活用品など、当時の雰囲気をイメージできる資料が揃っています。

米軍統治下の写真や米軍の道具

HISTREET 沖縄市戦後文化資料展示館
住所:沖縄市中央2-2-1
電話:098-929-2922
時間:10:00~18:00
休み:月曜、祝日
URL:https://www.histreet.okinawa.jp/histreet/FAA10/init

個性的な店が集まる中央パークアベニューへ

ゲート通りから緩やかな坂を上ると、焼き物の窯のようなものが点在しています。これは沖縄式のお墓。といっても誰もが大きなお墓に入れたわけではなく、このサイズは相当な有力者のものだそう。

沖縄式のお墓

周辺にはアパートが多いのですが、石垣に魔物を防ぐ石敢當が置かれているなど沖縄らしさが感じられます。

石敢當

しばらく歩くとヤシの木が連なる中央パークアベニューに到着します。かつては売春宿が連なるアンダーグラウンドな通りでしたが、現在は白を基調とした建物が街路樹を配した爽やかな通りへと変貌を遂げています。

中央パークアベニュー

この通りで最もにぎわっているのが「タイガーエンブ」。1964年創業というこの店は、オリジナルワッペンや刺しゅうの専門店です。店内にはさまざまなワッペンが飾られ、もちろん購入も可。
ユニフォームに合わせたワッペンを求めて、米軍基地からも多くの人が訪れます。

タイガーエンブのワッペン

タイガーエンブ
住所:沖縄市中央4-10-3
電話:098-937-8234
時間:9:00~19:00
休み:日曜
URL:http://www.tiger-emb.net/cp-bin/eccube/html/

中央パークアベニューにはほかにも老舗の宝石店や刺繍の店、楽器店などが点在。ふらふら散策するだけで楽しめます。インド雑貨の店はエキゾチックな雰囲気~。

インド雑貨の店

カフェやレストランも多いので、ここでランチというのがおすすめ。今回は地元で愛される大衆食堂ミッキーを利用しました。壁に貼られたメニューが歴史を物語る!名物のてびち(850円)のほか、ポークたまご(写真手前、650円)や軟骨ソーキ丼(写真奥、650円)も人気です。

大衆食堂ミッキー

看板娘(?)のお母さんとの会話も楽しいんですよね。カウンターにはお母さんおすすめの食材が置かれているので、おみやげに困ったらここで購入することもできます。

カウンター

大衆食堂ミッキー
住所:沖縄市中央3-1-6
電話:098-939-9663
時間:11:00~21:00
休み:日曜

にぎわいを取り戻しつつあるアーケード街

中央パークアベニューからゲート通りへと戻る途中、アーケード街の一番街に寄ってみましょう。足元には沖縄の伝統芸能エイサーをモチーフにしたマンホールが。太鼓をたたいているのは、エイ坊という沖縄市のキャラクターです。
ちなみにエイサーについてもっと知りたい方は「コザミュージックタウン音市場」内に「エイサー会館」というエイサーの博物館があるので立ち寄ってみてください。

マンホール

商店街の一角にある「沖縄市音楽資料館おんがく村」では、沖縄市にゆかりのあるレコードやCDなどを展示しています。安室ちゃんやSpeedなどおなじみのアーティストの写真も。約3000曲の音楽を検索・視聴することができます。

沖縄市音楽資料館おんがく村

沖縄市音楽資料館おんがく村
住所:沖縄市中央1-7-3
電話:098-923-3224
時間:12:00~18:00
休み:なし
URL:http://www.ongakumura.okinawa/

アーケードを歩いていると、おしゃれなホテル&カフェを発見。Arcade Resort Okinawa Hotel & Caféという名称でシングル利用もOK。宿泊すれば夜のコザを堪能できますね。

Arcade Resort Okinawa Hotel & Café

半日歩いたので、一番街のサンサン通り沿いにある「シアタードーナツ沖縄」で休憩しましょう。2階のカフェスペースは、オリジナルのドーナツやコーヒーを味わえる居心地のよい空間です。名称どおり、おいしいドーナツを食べながら映画を楽しめる映画館でもあります。

シアタードーナツ沖縄

シアタードーナツ沖縄
住所:沖縄市中央1-3-17
電話:070-5401-1072
時間:10:30~21:00
休み:なし
URL:https://www.theater-donut.okinawa/

ぐるりとコザの中心部を巡る街歩き、いかがでしたか?自分でのんびり歩いてみるのも楽しいですが、沖縄市観光物産振興協会ではガイドさんと一緒に歩くお散歩ツアーを開催しています。ガイドさんの話を聞きながら、より深くコザの歴史や文化に触れることができるのが魅力。

商店街を中心に歩く「After1945~街は歴史博物館~」やナイトスポットを回る「ディープタウン・コザナイト」などさまざまなコースを用意しているので、こちらもチェックしてみてください。

沖縄観光案内所

一般社団法人沖縄市観光物産振興協会
住所:沖縄市上地1-1-1コザミュージックタウン106
電話:098-989-5566
時間:8:30~19:00(土・日曜、祝日は10:00~18:00)
休み:なし
URL:http://koza.ne.jp/
※街歩きは2人からの催行で1人1500~3500円。2日前までに電話にて要予約(ナイトツアーは4日前までに要予約)

■取材協力/一般社団法人沖縄市観光物産振興協会、沖縄市総務課 市史編集担当

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