台北市内から九份へ、片道115元(460円)の公共バスで行こう
九份と言えば、台湾で訪れてみたい場所で常に上位にランクインする超人気スポット。
かつて金の採掘で栄えた山あいの街は、1971年に閉山を迎えますが、1989年の台湾映画「非情城市」の舞台となったことや、宮崎駿監督のアニメ「千と千尋の神隠し」にでてくる湯婆婆の館を彷彿とさせる景色に出会えることから注目を集め、台湾屈指の観光地に。九份を目的に台湾に行く、という方も多いのではないでしょうか? 今回はそんな九份に、たった115元(460円)で行く方法をご紹介します。
台北から九份に行く方法は主に4つ
さて、九份が位置するのは台北の西およそ40km。九份に行くにはいくつかの方法があります。 1. 現地発のオプショナルツアーを利用 2. タクシーを利用 3. 電車とバス(もしくはタクシー)を利用 4. バスを利用 一番楽なのは、もちろんタクシー。道路が空いていれば台北から45分程度で着いてしまいます。料金は交渉次第ですが、目安として1,000元(約4,000円)程度。タクシーには4人まで乗れるので、割り勘すればお得です。 オプショナルツアーの場合、含まれる内容にもよりますが、1人1,200元(約4,800円)~。現地での食事などがついたものが多いようです。日本語ガイドが付くので、言葉が全く分からない方などにはオススメです。 電車とバスを利用するのが、料金的には一番安くあがります。台北火車站から瑞芳火車站まで、台鉄でおよそ40~60分、76元です。瑞芳駅からバスに乗り換えて約10分、15元(約60円)。ですが、バスとの乗り継ぎが悪かったり各駅停車だった場合、もうちょっと時間がかかることになります。そして、瑞芳駅から乗るバスは、台北から九份まで行くバスに途中から乗車することになるので、運が悪いと満席で乗れないということも。瑞芳駅から九份まではタクシーで200元(約800円)ほどなので、電車とタクシーというのは便利そうです。 さて、今回は、安くて乗り換えなしで行けるバスで行ってみることにします!
乗り換えなし!1時間半のバスの旅で九份へ
1062番の「金瓜石」行きのバスへ乗車。忠孝復興駅のSOGOそばのバス停がわかりやすい
九份行きのバスは忠孝復興駅の近くのバス停から出発します。 忠孝復興駅の2番出口をでて、そのままSOGOを背に横断歩道を渡って数十メートルのところのバス停が、九份行きのバスの発着所。1062番の「金瓜石」行きのバスに乗ります。バスはだいたい15~30分間隔にでている模様。 ちなみにここで待っていると、おじさんが話しかけてきます。これは乗り合いタクシーの客引き。4名集まれば一人200元なので、グループが4名未満の場合知らない人と乗り合いにはなりますが、考えようによってはお得です。必要ない場合きっぱりと断れば、しつこく話しかけてはきません。
目的のバスがやってきたら手を上げて、乗車の意志を示します。運賃は乗り込むときに支払います。運転手さんに「チウフェン」といって115元(約460円)を渡しましょう。台湾のバスはおつりがでないので、ぴったり用意するか、プリペイド式の悠遊カード(easy card)を用意しておくと便利です。 悠遊カードの場合、乗車時と下車時にセンサーにタッチします。ちなみに悠遊カードだと割引も適用されてさらにお得。
台北から約1時間半。「九份老街」で下車しよう
車内はリムジンバスのような座席配置。 ちなみに忠孝復興駅を出発してからしばらくは街中をぐるっと廻るため、元の場所近くに戻ってきますが心配はありません。途中のバス停から乗れば良いような気もしますが、九份行きは人気が高く座れない可能性もあるため、始発から乗った方が安心です。 バスは市内を抜けて高速道路へ。かなりのスピードで飛ばします。高速を下りたら、いくつかの町のバス停で幾人かが乗り降りしつつ、山道に入っていきます。この辺りからは次第に天気が怪しくなることも。実は九份は雨の多いエリア。台北が晴れていても、九份は大雨、なんていうことも珍しくありません。雨具をもっていればぜひ携帯を。九份のバス停を下りたところでは、傘100元、ビニールポンチョ35元で販売していました。 下りるバス停は、「九份老街」というところ。ほとんどの人がここで下りるので間違えることはないでしょう。ちなみに訪れた日は、平日の午後13時37分に忠孝復興駅を出発し、15時14分に到着。行きの乗車率は8割程度。土日だと、人が多いので一台目のバスに乗れなかったり、道路が混雑したりするので時間がかかるそうです。
メインストリートはバス停から徒歩1分。憧れの景色を求めていざ!
バス停を下りたら、少し坂道を登ったところが九份の観光スポットの入り口、基山街です。狭い路地の両脇に土産物屋や食べ物屋が並ぶので、食べ歩きも楽しみ。 みんなが見たいあの風景は、お土産物屋さんの密集する通りを抜けて、最初の通りを右折して階段を下ったところ。「阿妹茶酒館」という茶藝館&レストランです。昼間もいいのですが、やはり夕暮れ時にかけて訪れるのがおすすめです。
九份名物!芋団子のお汁粉は必食!
ちなみにさっきの分岐点を左に曲がり、階段を上っていくと、タロイモ団子のお汁粉やかき氷が有名な「阿柑姨芋圓店」があります。 日本のものに比べてさっぱりとしたお汁粉の中に、お団子がごろごろ。寒い日はとくに格別です。1杯40元(約160円)。店先で注文して商品を受け取り、奧に進むとテーブルと椅子が置いてありそこで食べることができます。窓の外は(晴れていれば)絶景です!
帰りのバスはカオス。人を押しのけて乗車する図々しさが要される
夜景もみたし、お腹も満たされたし、さあ帰るか! ところが、そう甘くはありません。帰りのバス停は、九份の商店街の入り口から少し坂を上ったところ。帰りも同じく1062のバスに乗車すればOKなのですが、夕方以降は台北に戻る人が多いためバス停は大混雑。整列乗車という概念はなく、バス停の駐車スペースは観光バスやタクシーが占拠しているので、やっとやってきた台北行きのバスは、バス停からだいぶ離れたところで停車し、扉を開けてしまいます。すると、それを目指して、まさかの猛ダッシュ!まさに早い者勝ちの世界です! 最初の競争では、あっけにとられて出遅れてしまい、あえなく敗退。次のバスを待つことにします。雨が降りしきる中、ようやく次のバスが現れたのは25分後。峠を越えてくるバスの灯りが見えるや否や、みな臨戦態勢に入ります。バスがやってきて、扉が開けば今度は見事なスタートダッシュ!人をかき分け、腕でブロックし、なんとか乗り込みます。勝った!! 窓の外を見ると、2度連続で敗退した心優しげな日本人のカップルの姿が。「しっかりしろ!そんなことじゃ一生乗れないよ!」心の中でそう叫ぶものの、私も独りだからこそ捨て身で挑めたこの勝負。土日となると、この戦いがもっと熾烈になるというからぞっとします。
バスの乗車合戦に負けたら乗り合いタクシーを使うのも手
そんな方に朗報なのが、こちらでも乗り合いタクシーの客引きがいること。九份発は4人集まれば一人250元。台北出発より1人50元高いですが、これが九份価格。なんとか200元まで値切れないかと粘ったのですが、結局値切れませんでした。私もあと一回、競争に負けたらタクシーで帰るところでしたが・・・。どちらを選ぶかはあなた次第。 それでは九份の良い旅を!
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記事公開日 2014/12/03 最終更新日 2015/11/24
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