世界一綺麗な海はどこ?美しすぎる海10選
小説や映画を見るまでもなく、人間は異世界に憧れを抱くものですが、手っ取りばやく日常と異なる世界を見せてくれるのが海。
地表の70%を占める海はとても身近な存在なのに、いまだに謎に満ちた世界です。
そんな未知なる海の中を直接のぞけるのがスクーバダイビング。広大な海の入口だけですが、それでも豊かな生態系や神秘的な地形など、心に響くシーンがいっぱい。今回はダイバーが憧れる世界の魅力的なダイビングエリアを紹介しましょう。ダイバーじゃなくても一度は見たい、とびっきり綺麗な海を厳選しました!
パラオ
2012年にユネスコの世界遺産に登録され、ダイバー以外の観光客も急増しているパラオですが、もとはダイバーの楽園として知られた存在でした。それだけに、ダイバー垂涎のダイナミックなシーンがいたるところで見られます。
深海から栄養豊かな海水が湧きあがり、プランクトンを食べる小魚の群れ、それを狙う中型の回遊魚、さらに大きなサメがウヨウヨ……というダイバーなら夢のような海中景観が繰り広げられます。
実力派のダイビングポイントが集まるなか、世界的にも有名なのが「ブルーコーナー」。外洋に面して三角形の棚が突き出し、先端付近ではバラクーダやキンガメアジが群れ、流れにのってグレイリーフシャークやロウニンアジが行き交う迫力の海中景観に圧倒されます。
<ベストシーズン>乾季にあたる11~5月。特に2~5月は天候が安定している。
<アクセス>成田空港からパラオまで、デルタ航空の直行便で約4時間30分。
モルディブ
Photo by Christian Jensen
20年くらい前まではダイバーしか知らない素朴なビーチリゾートだったモルディブですが、みるみるうちにセレブやハネムーナーご用達のリゾートエリアに。とはいえ海の美しさは変わりません。小さな島々を縁取るハウスリーフでは、レベルの高いビーチダイビングを楽しめます。バディ単位で自由にダイビングを楽しめるのもモルディブの魅力。早朝からダイビング三昧の休日を過ごせます。
Photo by Neville Wootton Photography
ダイビング三昧といえばダイブクルーズも外せません。魚影の濃いポイントやサンゴが美しいポイントを潜りまくりの7~8日間。ジンベエザメやマンタ、ハンマーヘッドなど憧れの大物との遭遇率も高いんです。例えば人気の「フィッシュヘッド」にも朝からエントリーが可能。ウメイロモドキやムレハタタテダイの大群をかきわけて進むと、小魚の群れに突っ込むロウニンアジやカスミアジの捕食シーンが繰り広げられます。根の上にはトビエイが群れ、後ろを向くとナポレオンフィッシュの巨大な顔が! 贅沢すぎます♪
<ベストシーズン>乾季にあたる11~5月は潮の流れが速くなるベテランダイバー好みのシーズン。6~10月の雨季はマンタやジンベエザメとの遭遇率が高くなる。
<アクセス>スリランカ航空やシンガポール航空、エミレーツ航空などで各都市を経由してモルディブへ。スリランカ航空の場合、コロンボ経由で所要約12時間。
ココ・アイランド(コスタリカ)
Photo by petersbar
実力派の海を潜り歩いたベテランダイバーが、最終的に行きつく先がコスタリカのココ・アイランド(ココ島)。太平洋にぽつんと浮かぶ絶海の孤島は、島とその周辺海域が国立公園に指定されています。コスタリカの西海岸から約420㎞もあり、船での移動時間は片道32~36時間! ダイブクルーズでしかアクセスできない秘境中の秘境です。
Photo by petersbar
潮の流れの速い海中へ、ベテランダイバーたちが次から次へとエントリー。ジンベエザメやハンマーヘッドシャーク、マンタなど人気の大物が続出します。ダイビングポイントはココ・アイランドの周辺に点在していますが、北東部に浮かぶ「マヌエリータ島」も大物遭遇率の高いポイント。きつい流れにのって泳いでいくと、ハンマーヘッドシャークやホワイトチップシャーク、ギンガメアジの群れが出迎えてくれます。
<ベストシーズン>雨季にあたる6~10月。特に7~10月は透明度はやや落ちるが魚影が濃くなる。
<アクセス>アメリカの各都市を経由し、コスタリカの首都サンホセへ。そこから車で約2時間のプンタルナスへ行き、クルーズボートにのって32~36時間。
ガラパゴス(エクアドル)
Photo by Lucy Rickards
世界自然遺産第一号として知られるエクアドルのガラパゴス諸島は、世界中からエコツアーに参加する観光客が集まる野生生物の宝庫。陸上の見どころは厳しい環境を生き抜いてきた固有生物ですが、海の中にはダイバー憧れの大物が行き交うダイナミックな世界が広がっています。ガラパゴス周辺には7つの海流が通り、深海からの湧昇流にのって栄養豊かな海水が運ばれてくるため、多くの海洋生物が集まってくるのです。
Photo by Lucy Rickards
ダイビングは日帰りとクルーズの2タイプ。ダイビングメインなら、ダイブクルーズにのるのがベストです。クルーズでしか行けない「ダーウィン島」や「ウルフ島」ではクジラやイルカ、ジンベエザメ、マンタ、ハンマーヘッドなど人気の大物オンパレード。ギンガメアジやマダラトビエイなどの群れも期待できます。また「ノース・セイモア島」にはアシカのコロニーがあって、好奇心旺盛なアシカたちと一緒に泳ぐこともできます。
<ベストシーズン>海況が安定する乾季の5~11月がベストシーズン。特に9月が最もよいシーズンといわれている。
<アクセス>アメリカの各都市を経由し、エクアドルのキトへ。キトからガラパゴスのバルトラ島へ、飛行機で約1時間。
ランギロア(フレンチポリネシア)
Photo by Gregoire Le Bacon(Tahiti Tourisme)
高級リゾートのイメージが強いフレンチポリネシア(タヒチ)で、ダイバーに絶大なる支持を得ているのがランギロア。2015年4月の星野リゾート進出により、日本でも一気に知名度が上がってきました。今後はダイバーだけでなく、リゾーターにも注目されること間違いないリゾートエリアです。
Photo by Tim McKenna(Tahiti Tourisme)
ランギロアのダイビングポイントは、パスと呼ばれる外洋とラグーンとを結ぶ水路周辺に集まっていて、東のティプタパス、西のアバトルパスともボートで5~10分ほど。早い流れにのって、グレイリーフシャークをはじめとするサメや回遊魚が回ってきます。ティプタパスの東側にある「バラクーダポイント」は、ダイナミックなドロップオフが水深60mほどまで落ち込む地形。コーナーの深部にグレイリーフが群れ、ドロップオフの壁に沿ってバラクーダやイソマグロが回遊してくる迫力の海中景観に驚かされます。
<ベストシーズン>乾季にあたる4~10月がベストシーズン。特に7~8月はマンタの群れが期待できる。11~2月の雨季はハンマーヘッド遭遇率が高い。
<アクセス>成田からタヒチ島のパペーテまで、エア・タヒチ・ヌイの直行便で約11時間。
シパダン(マレーシア)
マレーシアのボルネオ島北東部に広がるセレベス海は、栄養豊かな海が広がる海洋生物の楽園。そんな豊穣の海に浮かぶシパダン島は、アジア随一のダイブエリアとして知られています。かつてはシパダン島に宿泊施設があったのですが、環境保護のため宿泊および上陸は禁止に。そのため、現在は周辺の島々に宿泊して、デイトリップで潜りに行いくポイントになっています。
シパダン島は水深600mまで落ち込むリーフに囲まれ、外洋に面しているため流れが速く大物遭遇率が高いのが魅力。目の前に壁のように集まるバラクーダやギンガメアジの群れは、それがひとつの生物のようにゆっくりと動いていきます。北東部の外洋ポイント「バラクーダポイント」は、ドロップオフに沿ってバラクーダやギンガメアジ、ツバメウオの群れが続出。ロウニンアジやバッファローフィッシュッシュの群れにも出会えます。
<ベストシーズン>乾季の真ん中にあたる4~8月がベストシーズン。11~2月は雨が多くなるが、近場のダイビングポイントなら問題なし。
<アクセス>成田からマレーシア航空の直行便でボルネオ島のコタキナバルまで約6時間10分。さらに国内線に乗り換えてタワウまで約45分。そこから車で約1時間かけて港まで移動し、ボートに乗り換えて周辺の島々へ向かう。
ラパス(メキシコ)
Photo by pabluko
アメリカ西海岸から南へ延びるカリフォルニア半島の東側にあるのが、小さな港町メキシコ・ラパス。コロニアル建築の建物が並ぶ町には、マリンスポーツやエコツアー目当ての観光客が訪れ、もちろんダイバーにも人気です。カリフォルニア半島とアメリカ大陸に挟まれたコルテス海は豊かな栄養分に恵まれ、クジラやジンベエザメ、シャチ、イルカ、アシカ、マンタなど、ダイバーが一度は会いたい海の大物が集まっているのです。
ラパスといえば、かわいいアシカが有名。アシカのコロニーがある「ロス・イスロテス」には約400頭のアシカが住み、水中で一緒に泳ぐことも。特に9月末からゴールデンウイークにかけては、好奇心の強い赤ちゃんアシカがダイバーに寄ってくることもあります!
<ベストシーズン>海況が安定する6~10月がベストシーズン。
<アクセス>アエロメヒコ航空でメキシコシティから、もしくはアメリカ各都市を経由してアクセスするのが一般的。メキシコシティからラパスは約1時間20分。
グレートバリアリーフ(オーストラリア)
広大なオーストラリアのなかで、一度は潜りたいのが世界最大のサンゴ礁域グレートバリアリーフ。東海岸のケアンズを起点にした日帰りダイビングのほか、4日間のショートクルーズも盛んで、日帰りでは行けないポイントに潜りにいくこともできます。
世界遺産に登録された海域は、美しいサンゴ礁と多彩な生物相が魅力。グレイリーフシャークやナポレオン、マンタ、ウミガメなどは常連で、ときにミンククジラが出没することも! また名物ポイントの「コッドホール」では、1mオーバーのカスリハタがダイバーを見ると寄ってきてかわいい♪
<ベストシーズン>比較的雨が少なく海況も安定している10月~12月初旬がベスト。
<アクセス>ジェットスター航空が成田と関空からケアンズへの直行便を運航しており、所要約7時間30分。
紅海(エジプト)
Photo by Derek Keats
レッドシー(紅海)は、アフリカ北東部とアラビア半島に挟まれた細長い湾のこと。周辺には川がなく雨も少ないため淡水が流れ込まず、また細い湾には大洋から潮流が入ってこないので、抜群の透明度を誇っています。
ダイビングはエジプトのシナイ半島にあるシャルムエルシェイク、ダハブ、ヌエバ、そしてアフリカ大陸側のハルガダ、エルグーナを拠点に潜りにいくのが一般的です。それぞれリゾートエリアとしても有名で、日帰りダイブと2泊くらいからのショートクルーズが開催されています。
人気のダイビングポイントはシナイ半島先端のラスモハメッドと呼ばれるエリアに集中。「シャーク&ヨランダリーフ」では、2つ大きな根をカラフルなハナダイが覆い、中層をギンガメアジやバラクーダが行き交うダイナミックな景観が見られます。
<ベストシーズン>大物遭遇率が高くなる6~10月がベスト。ただし7~8月は日中の気温が40度を超えることも。
<アクセス>エティハド航空やカタール航空などで中東を経由してカイロへ向かうのが一般的。カイロからシャルムエルシェイクへは国内線で約1時間。
ロタ(マリアナ連邦)
サイパンとグアムのちょうど真ん中あたりに浮かぶロタ島。世界で最も深いマリアナ海溝から湧き上がる海流と、石灰岩の地質によるろ過効果で抜群の透明度を誇っています。大きな河川がないのもポイントで、50m以上の透明度を堪能できることもざらです。
栄養分の少ない海なので、生物は比較的少なめ。とはいえ、サンゴ礁が広がる浅場ではチョウチョウウオやスズメダイなどが群れる南国らしい景観が見られます。
でも、ロタ最大の魅力といったら地形でしょう。透明度の高い海のなかで見る、光と影が織りなす大自然のアート。上部の穴から光のシャワーが降り注ぐ「ロタホール」をはじめ、ダイナミックなホールやクレバス、トンネルなどがダイバーを楽しませてくれます。
<ベストシーズン>海況が安定する6~9月がベストシーズン。
<アクセス>サイパンまたはグアム経由でアクセス。どちらからも約30分。
世界で一番綺麗な海は?
あえて「世界で一番綺麗な海は?」と聞かれたら、やっぱり最初に挙げるのはパラオでしょう。抜群の透明度を誇るミクロネシアにありながら、マリアナ海溝など深海から湧きあがる栄養豊富な海流のおかげで魚影が濃くサンゴも豊富。こんなに恵まれた海はほかにありません。パラオの魅力は、「自然が好きなら絶対に行くべき パラオのネイチャースポット5」もご参考にどうぞ。
無理やり10エリアに絞りましたが、世界にはまだまだ綺麗で魅力的な海がいっぱい。例えば今回は海外だったのでセレクトから外しましたが、沖縄の海も世界有数の美しさ。国内外あわせたら、一番華やかで綺麗なのは西表島あたりかも。
みなさんも幻想的な海の世界をのぞいてみてくださいね!
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Cover photo by ifindkarma via Flickr(ガラパゴス)
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初めまして。酒と旅行がメインのブログを書いているcongiro(コンヒーロ)と申します。 普段から日本各地を旅しては、地元の方々が飲んでいる日常系の日本酒を好んで買って楽しんでいます。 特に好きなのは、その土地の日常酒を、その土地の方たちがいる酒場で飲むことですね。「誰かの日常は、私の非日常」。それを念頭に、いつも楽しく旅をしています。...
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