投稿者 : トラベル ライター、投稿日 2016 年 2月19日

ロンドンに行ったなら、高級ホテルでアフタヌーンティーのひとときを。

英国人たちが優雅に楽しむ午後のお茶。ロンドンを訪れたらぜひ、目にも美しく、食べても飲んでもおいしいアフタヌーンティーセットを堪能してみましょう。

高級ホテルで貴族気分を味わおう!ロンドンでおすすめティーサロン

「お茶」と聞いて、「せいぜい紅茶とともにケーキを食べて終わりだろう」なんて思ったら大間違いです。3段重ねになったお皿の上に、サンドイッチやケーキ、そしてスコーンなど、色とりどりのお茶受けが乗って出てきます。お茶を飲むのに使うカップ&ソーサーは、英国の伝統工芸とも言える歴史ある窯元の陶磁器を使い、ポットは銀製と、貴族の暮らしの優雅さを再現したようなセッティングでサービスされます。

イギリスで本格的にアフタヌーンティーを試してみたいなら、ぜひ奮発して豪華な雰囲気が味わえる名店を訪れるべきでしょう。アフタヌーンティーならロンドンにある「リッツロンドン」や「ブラウンズ」の2か所が双璧でしょう。

最高級ホテルの豪華な空間で優雅なティータイム リッツロンドン

リッツロンドン

1906年に開業したロンドン屈指の高級ホテル「ザ リッツ ロンドン」。「ホテル王」の名を持つスイス人、セザール・リッツがパリの「リッツ」開業の8年後にロンドンにも同様の豪華ホテルを設けました。内装はパリのリッツと同様に「ルイ16世スタイル」と呼ばれ、ところどころに金箔が使われています。ロビーで「アフタヌーンティーに来た」と伝えると、ティールームに案内してくれます。

席に着いてびっくり、あまりの天井の高さと豪華な内装に目を見張ります。お茶の種類を聞かれますから、メニューから一つ選びましょう。ドキドキしながら待っているとやがて3段重ねのアフタヌーンティーセットとポットに入ったお茶がうやうやしく運ばれてきます。メニューはあらかじめセットとなっていますから、お茶の種類以外にチョイスする必要はありません。

2002年には王室御用達を示す「ローヤル・ワラント」をホテル業界で初めて授与されています。最高級ホテルの豪華な空間でのお茶のひと時。ロンドンでの忘れられない経験になることでしょう。

ザ リッツ ロンドン(The Ritz London)
アフタヌーンティー予約専用の連絡先:+44 20 7300 2345
アフタヌーンティーセット(1人)50ポンドから(税金・サービス料別)

歴史ある建物でのんびりと楽しむ ロッコ フォルテ ブラウンズ ホテル

ブラウンズ

1837年創業と、ロンドンでも最も古いホテルのひとつ「ロッコ フォルテ ブラウンズ ホテル」。19世紀半ばから長い間、米国の自動車会社フォードの創始者、ヘンリー・フォードが所有していました。歴史をひもとくと、あのナポレオンが宿泊した記録もあります。そして、ここのティールームこそが、ホテルでサービスされるアフタヌーンティーの発祥の場所と言われています。表通りから奥まった場所にあるロケーションも相まって、どこかお金持ちのお屋敷にいるような錯覚も感じます。隠れ家のような雰囲気がここの魅力かもしれません。

リッツでは「ダイナミックな豪華さ」を感じる一方、ここでは「シックで落ち着きのある内装」が特色、歴史ある建物でのんびりとアフタヌーンティーを味わってみましょう。

ロッコ フォルテ ブラウンズ ホテル(Rocco Forte Brown’s Hotel)
電話番号 +44 20 7493 6020
アフタヌーンティーセット(1人)47.5ポンドから(税金・サービス料別)

ただ、ここの2店舗に限らず有名どころは世界中から来るハイソな人々が「ロンドンでお茶を楽しもう」としっかり予約して来ますから、旅行の予定が決まったらいち早くテーブルを押さえることをお勧めします。なお、ロンドンの場合、老舗と言われる高級ホテルならどこでもアフタヌーンティーをサービスしています。ネットで検索して、スケジュールの都合と合いそうなホテルに立ち寄ってみてはいかがでしょうか?

知っておきたい「アフタヌーンティー」のお作法

みんなが知らない「アフタヌーンティー」のお作法

3段重ねで出てくるアフタヌーンティーのセット。これを食べたり飲んだりするのに作法があります。自由に振る舞ってもだれも怒りはしませんが、ルールとして知っておくと気後れせずに済みますね。

まず紅茶ですが、ポットが2つ出てきます。ひとつは茶葉入り、もうひとつは熱湯(白湯)です。茶漉しのような銀製の網が出て来ますから、それをカップに載せて、茶葉入りの方を注ぎます。ドサッと茶葉が出てきても驚かないでください。そこに温めてあるミルクを注いで飲みます。レモンティーというチョイスが基本的にないのが英国流かもしれませんね。白湯は紅茶が濃いな、と思ったらカップに注ぎます。紅茶をさらに飲みたかったら白湯を入れるよりはスタッフを呼んでお湯を継ぎ足してもらってください。それが正しい作法です。

さて3段重ねの「お茶受け」に取り掛かりましょう。美味しそうなものから手にとって食べればいいのですが、一番上のスイートを先に食べ、次にサンドイッチ、次いでお代わりも可能なスコーンをのんびり食べる、というのがひとつの流儀でしょうか。スコーンは縦に割らず、ナイフで静かに横向きに二つに切ってください。たっぷりクロテッドクリームをのせて、そのあとジャムをのせます。

ただセットは日本人にとって「量が多すぎる」ので、2人で座って1人分を分けるのでも十分でしょう。ちなみにシャンパンを足すというのが通の攻め方。高級ホテルのシャンパンですからそれなりに値段は張りますが、徹底的にこだわりたい方はぜひトライしてください。

食器をお土産にするプランはいかが?

食器をお土産にするプランはいかが?
photo by:Wandering Toronto

さて、アフタヌーンティーを楽しみながらカップやお皿の陶磁器を見て、「せっかく英国に来たんだから本場のボーンチャイナを」と思う方もいるでしょう。食器が気になった人は、ハロッズなど高級デパートで英国製陶磁器を探すというプランはいかがですか。

ひところに比べ、メイン通りから陶磁器のお店がすっかり消えてしまうなど、扱いは減っているとはいえ、未だにハロッズやセルフリッジといった伝統あるデパートではウェッジウッドやロイヤルドルトン、スポードといった由緒ある名陶の品々を扱うコーナーがあります。これらはいずれもイングランド中部のストークオントレントという街に本拠を構えています。価格はピンからキリまでさまざまですが、お手頃なものならカップ&ソーサー1セット50ポンド以下で手に入ります。

評判がよくないと思われがちのロンドンの食べ物ですが、ロンドンで目も舌も満足できる午後のお茶のひととき。時間を十分に取って、優雅な体験を!

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文:伊藤雅雄