モードとデザインの街ミラノ、その空気を心ゆくまで満喫したい!
北イタリアのミラノといえば、ファッションとデザインの街。イタリアの他都市と比べると洗練された雰囲気があり、通りを歩く人の装いがどこかおしゃれに見えるのも気のせいではないはず。せっかくミラノを旅行するなら、そんな最先端のモードの雰囲気を楽しんでみてはいかがでしょうか。
中世の歴史と最新のモードが融合した街
ミラノコレクションやミラノ・サローネなど、国際的に有名な展示会が開催されるミラノ。高級ブティック街として知られるモンテナポレオーネ通りには、グッチやプラダなどのハイブランドショップが並び、発表された新作の中にはここだけでしか手に入らないものもあるほど。それだけに、ファッションやデザイン業界からの注目度は高く、世界的な流行発信地と言っても過言ではありません。
ハイブランドのショップが並び、観光客の姿も多いモンテナポレオーネ通り
一方で、中世の古い要塞や教会がそのまま残されているのも、ミラノという街の特徴と言えます。ミラノの象徴であるドゥオモは14〜19世紀にかけて建設された世界最大級のゴシック建築で、中世から近代の建築家や芸術家がその技術の粋を集めた建築物です。また、ドゥオモからダンテ通りを抜けた先にあるスフォルツェスコ城は、14世紀のミラノの貴族であるヴィスコンティ家が居城として建造したもの。その重厚なたたずまいは、今も当時の様子を垣間みせてくれるようです。
ミラノを象徴するスポットと言えば、やはりこのドゥオモ
このように、ミラノは一つの街の中に多彩な顔が見えるのが大きな魅力です。フィレンツェやヴェネチアなど全体が世界遺産の街に比べると歴史的な情緒は控えめですが、そのぶん中世の雰囲気と最新のモードがほどよく共存し、過去と現在の両方のイタリアを感じることができる街なのです。
現代イタリアを楽しむ街ミラノ、おすすめのエリアは?
モードとデザインの街ということもあり、ミラノの街中にはトレンドを感じられるスポットがいくつもあります。その中から代表的なエリアを紹介しましょう。
モードの流行発信地「コルソ・コモ」
ミラノには最先端のモードを感じるエリアが数多くありますが、その代表格と言えるのがコルソ・コモです。1991年にオープンした「ディエチ・コルソ・コモ」が成功したのを皮切りにセレクトショップが立ち並ぶようになり、今ではミラノを代表するモード発信地となりました。
ディエチ・コルソ・コモがきっかけとなり、世界中に注目されるようになったエリア
コルソ・コモは近年、地域の再開発が進むガリバルディ地区に位置し、まさに今、新しい街が作られている最中のエリアです。2013年にはコルソ・コモの延長線上にヴィンチェンツォ・カペッリ通りが誕生し、ここにもブティックやセレクトショップが並ぶようになりました。現在も成長を続けるモードの発信地として、一度は訪れておきたい場所です。
ミラノで一番シックなエリア「ブレラ地区」
最先端のモードではなく、もう少し落ち着いた大人のお洒落に興味があるなら、立ち寄るべきはブレラ通りです。メインとなる南北100メートルほどの通りの周辺には、シックな雰囲気のセレクトショップや日本未上陸のブランドショップが並びます。
小道に入ればレストランやカフェもあり、観光の合間の休憩にもぴったり
ブレラ地区といえば、特徴的なのはこの石畳の小道。雰囲気もよく、晴れた日は散策するだけでもおすすめの場所です。また周囲にはブレラ美術館やブレラ美術大学もあり、アーティストやデザイン関係者に人気の高いエリアでもあります。
カジュアルなおしゃれを求めるなら「ナヴィリオ運河」
モードでもシックでもなく、もっとカジュアルな雰囲気を楽しみたい人は、ナヴィリオ運河へ足を運んでみましょう。かつてはミラノ市内へ物資を輸送するための運河として作られましたが、その役目を終えた現在はおしゃれなセレクトショップやアンティークショップが軒を連ねるようになり、トレンドに敏感なミラネーゼ(ミラノ人)が集まる場所になりました。
ナヴィリオ運河周辺も散策するだけでも楽しいエリア
ミラノの中心街からは少し離れているため、落ち着いた雰囲気があって歩きやすいのもこのエリアの特徴です。夜はアペリティーボを楽しめる場所としても人気があるので(詳しくは後述します)、日が落ちてからゆっくりと散策するのもおすすめです。
ミラノで現代アート&デザインを楽しめる美術館は?
世界的なモードの発信地として知られるミラノには、現代美術やデザインをテーマとした美術館が充実しています。中でも、ぜひ訪れておきたいものを紹介しましょう。
20世紀の展示が充実した「ノヴェチェント美術館」
ドゥオモ広場に面していてアクセスもいい
ミラノで現代アートを楽しむなら、まずおすすめしたいのがドゥオモのすぐ隣りにあるノヴェチェント美術館です。ノヴェチェントとはイタリア語で「900」を表す言葉で、その名の通り1900年代の絵画や彫刻など400点が展示されています。
展示はジョルジョ・デ・キリコやモディリアニなどイタリアの芸術家の作品が主ですが、ピカソやアンディ・ウォーホルなど他国の巨匠の作品もあり、見ごたえは十分。入場料も手頃なので、ドゥオモ観光の際に合わせて訪れてみてください。
ノヴェチェント美術館(Museo del Novecento)
住所:Piazza Duomo, 8, 20123 Milano
電話番号:(+39)02-88444061
営業時間:月曜14:00〜19:30、火〜水、金、日曜9:30〜19:30、木、土曜9:30〜22:30(定休なし)
料金:5ユーロ
世界的なデザインの発信地「トリエンナーレデザイン美術館」
プロダクトデザインに興味があれば、必ず訪れたい美術館
プロダクトやインテリアなど、イタリアの近代デザインに興味があれば、トリエンナーレデザイン美術館に足を運んでみましょう。ミラノで3年に1度開催されるミラノ・トリエンナーレの会場としても使用される建物で、開催期間以外の時期はデザイン系の美術館として使われています。
展示内容はイタリアのデザインプロダクトやインテリアを展示する常設展と、定期的に展示替えされる企画展によって構成されています。この美術館では、どちらかというとこの企画展が中心なので、訪れる前にホームページなどで内容を確認しておくといいでしょう。館内にあるブックショップはデザインだけでなく建築や写真など芸術関係の本が充実しており、こちらもおすすめです。
トリエンナーレデザイン美術館(Triennale Design Museum)
住所:Viale Emilio Alemagna, 6, 20121 Milano,
電話番号:(+39)02-724341
営業時間:火〜日曜10:30〜20:30(月曜定休)
料金:10ユーロ
世界三大劇場のひとつに数えられる「スカラ座博物館」
博物館は劇場左側の小さな入口から
世界三大劇場の一つであるスカラ座がある街としても有名なミラノ。数多くの音楽家や俳優を輩出したこの劇場は、オペラファンが一度は訪れてみたいと声を揃える聖地のような場所です。イタリアの近代芸術を楽しむという意味では、ぜひここも訪れておきたい場所です。
せっかくなら世界最高峰と言われる本場のオペラを楽しんでほしい……と言いたいところですが、公演チケットは入手が難しく、観光で訪れるには少しハードルが高め。時間がない場合は、劇場内にある博物館に立ち寄ってみてください。実際に公演で使用された衣装や小道具、またゆかりのある音楽家や俳優の肖像画などを見ることができます。
スカラ座博物館(Museo Teatrale alla Scala)
住所:Largo Antonio Ghiringhelli, 1, 20121 Milano
電話番号:(+39)02-88792380
営業時間:9:00〜17:30(定休なし)
料金:9ユーロ
夜はナヴィリオ運河でアペリティーボを楽しみたい
ミラノらしい雰囲気を味わいたいなら、夜はアペリティーボに出かけてみましょう。アペリティーボとは「アペリティフ」のイタリア語訳で、夕食前にお腹を空かせたり、食事中の会話を弾ませるために軽くお酒を飲む習慣のことをいいます。
この食前酒の習慣は、もともとフランスやドイツなどヨーロッパの他国でも一般的でしたが、ミラノではさらに独自の文化として発展しています。ミラノのアペリティーボは、1杯ドリンクを頼むと、おつまみとしてビュッフェが付いてくるというスタイル。夕食前に軽く1杯飲むというよりは、しっかり食べて飲んで、友人たちと楽しいひとときを過ごす習慣として定着しているのです。
ビュッフェの内容がいいパブは人気が高く、それだけに店も手を抜けない
ミラノにはこのアペリティーボを楽しめるパブが無数にありますが、中でもその中心地と言えるのがナヴィリオ運河の周辺です。通り沿いには「Aperitivo(アペリティーボ)」の看板を出したパブが並び、週末ともなると行列ができるほどの賑わいになります。
ドリンクを1杯頼めばビュッフェがついてくるアペリティーボは、レストランなどに食事に行くより、もっと手軽に楽しめるのも大きな魅力。学生同士や仕事帰りに同僚と立ち寄る人の姿もよく見かけます。また、旅行者にとっては、イタリア料理と現地の習慣の両方を楽しめるという意味でもおすすめです。
アペリティーボの定番ドリンクといえば、このスプリッツ
ミラノの多彩な表情を、ぜひ現地で楽しんでみて!
観光スポットとしてはドゥオモと最後の晩餐があまりにも有名なミラノ。しかし、デザイン関連の美術館や、モードを感じるスポットなど、現代のイタリアを感じる場所もたくさんあります。せっかくミラノに滞在するならぜひ、そんな多彩な表情を見てみてください。モードに興味がある人はもちろん、そうでない人にもきっと大きな刺激があると思います!
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