投稿者 : 千尋 石飛、投稿日 2016 年 6月4日

パリッ、もっちり♪ ニューヨークで食べたい本場のベーグル厳選3軒

19世紀末にユダヤ系移民がもたらし、今やニューヨーク名物となっているベーグル。デリやスーパーマーケットなどあらゆる場所で買えるけれど、やっぱり専門店で焼きたてを頬張りたい!

皮がパリッ、中はもちもちしたベーグル独特の食感は、生地をリング状に丸めて一度茹でてからオーブンで焼いているため。そのまま食べても美味しいし、ニューヨーカーに習ってボリューム満点のサンドイッチにするのも最高です。

ただ、ベーグルはもちろんフィリング(具)も種類がとても豊富。対面販売が基本なので、初めて行くときは少しとまどってしまうかも。そこでオーダーの手順やコツ、ローカルも太鼓判を押すおすすめ専門店の3軒をご紹介します。

「マレーズ・ベーグル」で、定番のスモークサーモン&クリームチーズを

マレーズ・ベーグル(Murray's Bagels)

まず訪れたのは、グリニッチ・ビレッジにある有名店「マレーズ・ベーグル(Murray’s Bagels)」。青白ストライプのオーニングテント、レンガ壁の内装が印象的な、こぢんまりとかわいらしい店です。

オーダーは店の奥で。私が入店したときにはずらりと行列していたので、とりあえず最後尾についたものの、スタッフがきびきびとオーダーを取っていくと案外すぐに順番が回ってきました。何にするかまだ決められなかったため、いったん後ろの人にゆずって吟味することに。スタッフに質問すれば気さくに教えてくれますが、壁のメニュー表やショーケースをよく見て、だいたい当たりをつけてから並んだほうが安心です。

1. ベーグルの種類を決める

マレーズ・ベーグル(Murray's Bagels)

プレーン、ポピーシード、セサミ、オニオン、塩、ガーリック……これらはベーグルのトッピングの種類で、どこの店でもだいたい同じ。エブリシングには、文字どおり、これら全部が載っています。甘めがお好みならシナモンレーズンを。生地の材料が異なるホールウィート(全粒粉)、プンパニッケル(ライ麦)、マルチグレイン(多種穀物)はヘルシー派に人気です。

ちなみに、ベーグル単品の値段は1個1.25ドルで、12個買うと1個~おまけがついてきます。これは「ベイカーズ・ダズン」といって一般的なサービスなので、まとめ買いするときには覚えておきましょう。マレーズでは、ヘルスグレインやオーガニックなど、こだわりベーグルも揃えています。

2. フィリングを決める

マレーズ・ベーグル(Murray's Bagels)

サンドイッチの具の選択肢は実に豊富で、クリームチーズのスプレッド、卵、サラダ、ミート系、フィッシュ系などなど、メニューを読んでいくだけでひと苦労。チーズ、レタス、トマトなど好きな具を追加してカスタマイズもでき、組み合わせは無限に広がっていきます。

もし初めてで迷ったなら、ぜひ「ロックス(lox)」を試してみましょう。ロックスとはスモークサーモンのことで、クリームチーズと合わせて提供されるのが定番。誰もに愛される、外れのない美味しさです。

シンプルにクリームチーズ・スプレッドだけ挟むのもおすすめ。いろいろなフレーバーがあり、「スカリオン(scallion)」という風味のいい小ネギ入り、刺激が心地よい「ハラペーニョ(jalapeno)」、甘いおやつ風の「メープル・レーズン・ウォルナット(maple raisin walnut)」や「ストロベリー(strawberry)」など、よりどりみどり。カロリーが気になっちゃう……という人向けには、あっさりした豆腐スプレッドも一般的で、あちこちの店で揃えてます。

3. ドリンクなどを選んで、お会計

お店によっては、ベーグルをトーストするかどうかも聞かれます(マレーズではトーストなし)。オーダーを終えたら、サンドイッチができ上がるのを待って、レジに移動してお会計。ドリンクやスープなどはこのとき注文します。マレーズではコーヒーにも力を入れていて、評判の高いカウンター・カルチャー・コーヒーの豆を使っているそう。

マレーズ・ベーグル(Murray's Bagels)

私が選んだのは、ポピーシードのベーグルに、ノヴァ・スコシアのスモークサーモンとクリームチーズを挟んだサンドイッチ(10.50ドル)。ボリューム満点なのが、いかにもニューヨーク風です。さっそくかじりつくと、香ばしい皮がカリッと破れて、きめ細かでやさしい味わいの生地、芳醇なチーズとサーモンが口の中で一体に。作りたてだから素材それぞれが新鮮な状態で、食感も最高。夢中になって食べてしたら、あっという間に完食。

店内は満席だったので外のベンチに座り、ベーグルを求めてひっきりなしに店を訪れる人々や、街並の光景を眺めながら食べるのも楽しいひとときでした。

マレーズ・ベーグル(Murray’s Bagels)
住所:500 Ave. of the Americas (6th Ave.), New York
営業時間:月~金曜6:00~21:00 土・日曜6:00~20:00
公式サイト(英語):http://www.murraysbagels.com

 

ずっしり重量感! 種類豊富で迷ってしまう「エッサ・ベーグル」

エッサ・ベーグル(Ess-a-Bagel)

かつて日本に出店していたこともあって知名度No. 1の「エッサ・ベーグル(Ess-a-Bagel)」は、1976年の創業以来、伝統的な製法を守って愛され続けている老舗です。重厚な木を使った外観が雰囲気満点! ミッドタウンの便利な立地ということもあり、地元の人と観光客が入り交じって、常に大賑わいです。

エッサ・ベーグル(Ess-a-Bagel)

ショーケースの中には、クリームチーズのスプレッド、サラダ、ハムやスモークサーモンなどがずらりと並び、どれも魅力的で、迷いに迷ってしまいます……。

 

エッサ・ベーグル(Ess-a-Bagel)

ベーグルのみを買う場合は、いちばん奥のカウンターへ。種類はプレーン、ポピーシード、セサミなど12種類。カウンターの向こうには、生地を茹でているスタッフの姿が。香ばしい焼きたての香りが漂ってきて、食欲がいや増します。

エッサ・ベーグル(Ess-a-Bagel)

注文したのは、ガーリックのベーグルに、カレーチキンサラダのフィリング。受け取ってまずびっくりしたのは、てのひらに余るほどの大きさと、ずっしりした重量感! ころんとした形のベーグルは、バリッと歯ごたえある皮の中に、密度の高い生地がギュッと詰まっています。これは食べごたえがある~。カレーチキンサラダも、スパイス加減がさわやかで大満足でした。

エッサ・ベーグル(Ess-a-Bagel)
住所:831 3rd Ave., New York
営業時間:月~金曜6:00~21:00 土・日曜6:00~17:00
公式サイト(英語):http://www.ess-a-bagel.com

 

焼きたてベーグルに、クリームチーズがとろけた「タル・ベーグル」

タル・ベーグル(Tal Bagels) 

ミッドタウンとアッパーイーストという好立地に3店舗ある「タル・ベーグル(Tal Bagels)」。こちらも古くから親しまれている有名店です。訪れた1番街店は、ゆったりした造りのきれいなカフェ風で、落ち着いた雰囲気のなか、食事することができます。

タル・ベーグル(Tal Bagels)

ここで選んだのはエブリシングのベーグルに、ベジタブル・クリームチーズ。ちょうど焼きたてほかほかのベーグルに当たって、これがもう極上! 弾力がありながらふわっとした食感の生地に、クリームチーズがとろけていって、絶妙なハーモニーを奏でます。

マフィンやクロワッサンなどもバラエティ豊かに揃っていて、変化をつけた楽しみ方ができるのもいいですね。

タル・ベーグル(Tal Bagels) 

タル・ベーグル(Tal Bagels) 1番街店
住所:977 1st Ave., New York
営業時間:月~土曜5:30~21:30 日曜5:30~19:00
公式サイト(英語):http://talbagelsny.com/

 

シンプルながら存在感のあるニューヨークのベーグル、一度味わうとやみつきになってしまいます。たいてい早朝から営業しているので、帰国便に乗る前に朝食を楽しんだり、まとめ買いしてお土産にする人も多いとか。いろいろ試して、あなただけのベストを見つけてくださいね!

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