投稿者 : 涼子 堀、投稿日 2015 年 5月8日

パリのカフェやバーで「アペロ」を楽しもう!フランスの食文化に必須のアペロとは?

アペロとは、アペリティフの略。「アペロしない?」とフランスでは日常的に耳にする言葉です。日本語に訳すと食前酒なのですが、「夕食前に一杯飲んでいかない?」といったところでしょうか。

パリは日本のように呑み食いできる居酒屋というものが存在しません。パリのレストランは値がはるため、夕食をとるのは特別な時のみ。通常は家で家族と、というのが一般的です。その代わりといってはなんですが、仕事が終わるとカフェやバーで友人と待ち合わせをし、夕食時間(20:00~20:30頃)までのアフターファイブをアペロで楽しむ、というのがパリジャンたちの日常です。

夏時間も始まり、日没時刻が遅くなるパリ。7月や8月は、なんと夜21時や22時頃まで明るく、ぐんと日が長くなります。アペロは春から夏に向けて特におすすめなのです!アフターファイブを有意義に過ごすために、パリではアペロはなくてはならない存在です。

フランスにあって日本にない食習慣

マルティーニのカクテル
Photo by:Daniel Kula

フランス人の食文化に必須といっても過言ではないアペロ。元々はラテン語の「aperire =開ける」が語源となっています。その意の通り、食事の前に胃袋を開け、次にやってくる食事=夕食に備えるという、グルメ大国フランスならではの理にかなった習慣なのです。ちなみにフランスの食事は、このアペロに始まり、夕食は料理内容に合わせて白か赤、ロゼのワインを飲み、食後酒(ディジェスティフ。「digérer=消化する」からの語源)として30度から35度のリキュール類や、40度ほどのアルコールで胃を閉めて完了です。

アペロで飲むものは、植物(アニスなど)や果物(カシスやフランボワーズなど)のアルコールが一般的です。若者にはビールやサングリア、シードル(りんご酒)、またはモヒートなどのカクテルも人気で、度数は大抵22度以下のものとされています。ちなみにアペロの代表であるキールとは、カシスと白ワイン(伝統的にはブルゴーニュ・アリゴテという名前の白ワイン)を混ぜたもの。またサングリアは、隣国スペインからやって来たもので、赤ワインにオレンジやりんごなどの果物を漬けたものを言います。甘いジュースのようで、アルコールが苦手な人にもおすすめです。

アペロを楽しむための法則

201503_apero2_3-5
Photo by: La Citta Vita

フランスではベロベロに酔っぱらっている人はほとんど見かけません。アペロとは酔うのが目的ではないからです。酔わないために、また、アペロの時間を友人と楽しむためにもいくつか法則があります。

おつまみと一緒に呑む

世界共通(?)の法則ですが、フランス語でamuse-gueule(アミューズ・ギョル※直訳すると「口の楽しみ」)と呼ばれるおつまみ類は必ず一緒に口にしましょう。アミューズ・ギョルは、ピスタチオやオリーブ、クラッカーやハムなどが一般的です。

職場の仲間とは一緒に行かない!

仕事と私生活をきっちり分けているフランス人は、アフターファイブの貴重な時間を仕事関係の人と過ごすのはもってのほか。気の知れた友人とアペロをするのがフランス流です。日本のように職場を離れても職場の仲間と呑みに行く習慣は、フランス人には理解し難いことのようです。

夕食の時間になると解散する

アペロは夕食の代わりにはなりません。夕食に備えて胃を開ける、という本来の目的を実行しましょう。一般的に20時頃になると、解散し帰路につきます。

おすすめ!パリで今話題のカフェバーでアペロをしよう

11区オベルカンフ地区

流行に敏感な今時の若者たちが集まるバー激戦区。人気はLa Place Verteというテラス席があるカフェバー。隣にある雰囲気が素敵なCafé Charbonは、なんと100年以上も歴史のある建物を改装しているそう。週末夜はDJがプレイするため、かなり混雑します。また、オリジナルのカクテルやベルギービールが人気のLes Piratesや、コンサートや映画、アート展などのスペースも兼ねたLe Bric à Brac Barも話題を呼んでいます。

18区モンマルトル地区

有名観光地のため、一部地元人からは評判が悪く、比較的避けられている地区ですが、一歩小道に入れば石畳の坂道が可愛らしく、こぢんまりとしたパリらしい雰囲気のあるカフェやバーも点在しています。おすすめは、小さくて感じの良いChez Camille。昔の経営者の名前をそのまま引き継ぎ、人気バーに。また、100年以上前から現存する老舗ビストロLe Rendez-Vous Des Amisは、2001年に現オーナーが買い取り、アペロもできる気軽でリラックスしたお店へと変革させました。さらに、安定した人気のLa Fourmiは、無造作で古ぼけたような店内の内装が格好よく、ランチメニューも充実しているため、ランチや午後のカフェとして、ぜひ行ってみたいところ。

1区パリ・ロワイヤル地区

パリ・ロワイヤル地区老舗バー L'Entracte
Photo by: Gustavo
なんと創業1734年、つまり300年ほども前から営業している老舗バー、L’Entracte。1区のパリ・ロワイヤル地区に位置する土地柄、コメディー・フランセーズで劇を観る前後に立ち寄る人が多く、小さなテラス席では常に演劇についての意見交換や、哲学なども飛び交っているとか。高級地区の割にはリーズナブルな価格設定も魅力です。

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