投稿者 : 鈴木 圭、投稿日 2018 年 7月15日

カバンを代えればもっと旅は楽になる! 持っていくカバンを見直してみよう

みなさんは海外旅行に持っていくカバンと聞いて、どんなものを思い浮かべるでしょうか? おそらく最も一般的なのはスーツケース(キャリーバッグ)ですが、ほかにもバックパックや背負えるタイプのスーツケース、また複数のカバンを組み合わせるという選択肢もあります。
重い荷物も楽に運べ、泊数にあわせてさまざまなサイズがあって選びやすいため「とりあえず」スーツケースを選ぶ人は多いようですが、旅行用カバンにはさまざまなものがあり、行き先や旅のスタイルによっては必ずしもスーツケースが正解でない場合もあります。今回はそれぞれのカバンのメリットや適した旅スタイルなどをまとめ、「旅が楽にするためにはどれを選べばいいか」という視点で考えてみましょう。

海外旅行に持っていくカバンの種類は?

一般的に、海外旅行に持っていくカバンには以下のような選択肢があります。それぞれのメリットや適した旅行スタイルについて考えてみましょう。

・大型スーツケース
・小型スーツケース(+デイパック)
・バックパック
・背負えるスーツケース

大型スーツケース

大型スーツケース

海外旅行で最もよく使われているのは、おそらくこの大型スーツケースではないでしょうか。キャスターが付いているので重い荷物も楽に運べるし、ハードタイプなら預けた際に多少手荒に扱われても中の荷物をしっかり守ってくれます。また、カバン自体ががばっと開くため荷物を整理しやすいことや、泊数ごとにさまざまなサイズが展開されていて選びやすいことも大きなメリットでしょう。
ただ、どんな旅行先でも万能に使えるわけではなく、例えばヨーロッパのように石畳や階段の多い場所や、未舗装の道が多い田舎に行く場合は、かえって移動が大変になるというデメリットもあります。特にハードタイプはカバン自体が重いため、荷物がたくさん詰まったスーツケースを持ち上げるのは男性でも一苦労。飛行機に乗る際の重量制限にも気をつける必要があります。

こんな旅行におすすめ:
・都市部を中心に周遊する旅行
・タクシーやシャトルバスでの移動が中心の旅行
一般的な容量:50〜120リットル

小型スーツケース(+デイパック)

小型スーツケースとデイパック

荷物の量によっては30〜40リットル程度の小型のスーツケースにデイパックを組み合わせるのもおすすめの方法です。荷物が分散されているので重たくなりすぎず、石畳や階段の多い場所、また未舗装の道路が多い場所でも動きやすいというメリットがあります。
また、2個以上の手荷物を機内に持ち込める航空会社の場合、荷物を預ける必要がなく飛行機を降りた後もスムーズに移動できるでしょう。
小型のスーツケースやデイパックはサイズの選択肢も多いため、組み合わせ次第で大型スーツケース並の容量を確保することも可能ですが、あまり大きなカバンにしてしまうと「動きやすさ」というメリットを失うことになります。そのため、現実的には泊数の少ない旅行、もしくは荷物が少ない人におすすめしたい選択肢です。

こんな旅行におすすめ:
・石畳や階段の多い場所、未舗装の道路が多い場所への旅行(ヨーロッパや発展途上国など)
・泊数が少なく、荷物があまりない旅行
一般的な容量:小型スーツケース/30〜40リットル、デイパック/20〜30リットル

バックパック

バックパック

スーツケースと並んで人気の高いカバンといえばバックパック(リュックサック)。特に、アジア周遊や世界一周旅行をするバックパッカーたちからは根強い人気があります。
多くの人に支持される理由は、なんといっても身軽に旅行ができることでしょう。石畳や階段、未舗装の道でも関係なく移動でき、駅や空港などの人混みの中でもすいすい歩くことができます。常に両手が空いているのでカメラを出したり財布を出したりする際もストレスがないのも大きなメリットです。
荷物をすべて自分の肩で背負うことに不安を感じる人もいるかもしれませんが、最近のバックパックは肩や腰などに荷重がうまく分散されるように作られており、荷物が多くても思ったほど重さを感じにくくなっています。また、バックパック自体の重量もスーツケースに比べると軽いため、荷物全体の軽量化につながるのも特筆すべきポイントです。
ただ、荷物を重たく感じないようにするためにはパッキングの方法にコツがあり、上手に詰めないと背負ったときに上手くバランスが取れず逆に疲れてしまうことも。スーツケースと比べると整理して荷物を詰めるのも難しいので、その点は留意しておく必要があります。

こんな旅行におすすめ:
・発展途上国や田舎など、未舗装の道が多い場所への旅行
・荷物を持って歩くことが多い旅行
一般的な容量:30〜90リットル

背負えるスーツケース

背負えるスーツケース

スーツケースとバックパックの両方のメリットを享受できるとして愛用する人も多い背負えるタイプのスーツケース。2WAYキャリーバッグ、スイッチパックなどと呼ばれることもあります。都市部ではスーツケースとして、また石畳や未舗装の道が多い場所ではバックパックとして使えるため、どんな旅行先でも対応できるのは大きな魅力と言えるでしょう。
ただ、バックパックと比べるとキャスターやハンドルのぶんだけカバン本体が重くなるため、自分がストレスなく背負える重さかどうかは購入前にしっかりと確認しておいたほうがいいでしょう。また、背負うためのショルダーストラップも本格的なバックパックに比べると簡易的なものが多く、荷物があまり重いと疲れやすいというデメリットもあります。

こんな旅行におすすめ:
・都市と田舎の両方を周遊する旅行
・世界一周などの長期旅行で、どんな場面にも対応したい場合
一般的な容量:40〜80リットル

荷物量の目安は1泊10リットル

スーツケースの場合は目安の泊数が明記されていますが、バックパックや複数のカバンを組み合わせる場合、どのくらいの容量があればいいのかわからないという人もいるかも知れません。
ざっくりですが、一般的な荷物量の目安は「1泊あたり10リットル」と言われています。ただしこれは季節や旅行先によっても異なります。上記の数字を基準として、例えば寒い季節で服がかさばるならプラス10〜20リットル。荷物をコンパクトにまとめるのが好きな人の場合はマイナス10リットル、などのように調整するといいでしょう。

カバンを代えるだけで、旅はもっと身軽になる!

身軽に旅をするというと荷物を減らすことに意識が向きがちですが、実際は荷物をたくさん持ち旅行先でも自宅と同じような環境を整えることが好きな人もいれば、旅先では多少不便でも荷物を減らしたい人もいます。どちらのスタイルで旅するのがより楽しめるかは人によるため、必ずしも荷物を減らすことが正しいとも言い切れません。正直なところ、ワンピース1枚増やすことで旅行が楽しくなるなら、たとえ余計でも持っていったほうがいいと思います。

ただ、荷物を運ぶカバンに関しては、旅行先や移動距離の長さに合わせたものに代えることで旅がぐっと楽に、身軽になります。身軽になれば余計な疲れに悩まされることもなく、もっと純粋に旅を楽しむことができるようになるでしょう。次回の旅行では「とりあえずキャリーバッグ」は卒業し、カバンを見直すことでもっと楽に旅してみてはいかがでしょうか。