ルッカにあるネオ クラシカル様式の美しい劇場、テアトロ デル ジリオ。ビロードの観客席に囲まれクラシックな雰囲気を味わいながら、この劇場の長い歴史についても学びましょう。テアトロ デル ジリオでは、年間を通してオペラや演劇の他、子供向けのショー、ワークショップ、講習会なども開かれています。
劇場は 1600 年から存在していましたが、専用の建物となったのは 1675 年のこと。しかし、テアトロ プッブリコ (公共劇場) として知られた元の建物は、1688 年に火災で焼失してしまいました。後に新しいネオ クラシカル様式の劇場の設計が任されたのが、イタリアの建築家ジョヴァンニ ラッツァリーニ。1819 年に新たにこの劇場が開設されました。
劇場の演目は、抒情詩、散文詩、ダンスといったテーマ別のシーズンに分けられています。春と秋には、"アペリティフ コンサート" と呼ばれる催しが日曜の朝に開かれます。演目の多くは、ルッカ出身の作曲家、プッチーニの作品。滞在期間中にどのような演目が上演されるかは、劇場のホームページで確認しましょう。
劇場併設の図書室にも注目。約 4,000 冊の蔵書と 75 種類の定期刊行物に加え、1985 年以来の公演を収めたビデオ コレクションという充実の品揃えです。図書室は、月曜、火曜、および木曜の午後に一般公開されています。
劇場そばのナポレオン広場は、ルッカの中心的な広場。待ち合わせ場所としても人気があります。散歩するのにも良い場所です。夏になると、この広場でコンサートが開かれることも。広場に面して立つ堂々たる建物はドゥカーレ宮殿。また、近辺には、この11 世紀に建てられたサン マルティーノ大聖堂もあります。大聖堂内にある木製の十字架像は必見。言い伝えでは、聖書の登場人物ニコデモによって彫られたとされています。また、優美な鐘楼も印象的です。
テアトロ デル ジリオはルッカの中心部にあり、素敵なレストランやバーもすぐ近く。観劇前のお食事に、伝統的なイタリアの家庭料理とおいしいワインを味わってみてはいかがでしょうか。ルッカ名物と言えば、ルッカ風トルテッリ。ひき肉を詰めたパスタにラグー ソースをかけていただきます。ルッカの中心部には、カクテルやワインが楽しめる小さなバーもいっぱい。屋外のテラス席で味わう観劇後の一杯は、また格別です。
テアトロ デル ジリオは、トスカーナ州ルッカの中心部にあります。オペラや演劇を観るには、事前に予約しておきましょう。