上品な雰囲気のニコライ教会は、ライプツィヒを代表する教会です。800 年以上に渡る歴史の節目節目に重要な役割を果たしてきました。さまざまな建築様式が融合した建物と、受け継がれてきた伝統から、この教会が長い歴史を生き続けてきたことが見て取れます。
ニコライ教会の建設は 1165 年。以来、ライプツィヒの歴史において重要な役割を担ってきました。宗教改革によって、ライプツィヒでは最初のプロテスタント教会となり、18 世紀にはヨハン セバスチャン バッハがこの教会で作品を初演。また、冷戦時代には平和の祈りを捧げる集会が開かれ、自由を求める人々の拠り所となりました。毎週開かれた集会がデモ行進へと発展し、東西ドイツの統一へとつながったのです。
この時の集会を受け継ぎ、今でも毎週月曜日にライプツィヒの人々が教会に集まります。平和の祈りと呼ばれるこの集会は、1982 年以来毎週欠かさず続けられています。日曜には 3 つの礼拝が行われるので、どれかに参加してみてはいかがでしょうか。
宗教儀式に参加せず建物を鑑賞するだけでも価値があります。外観は、尖った三角屋根や塔の円屋根が印象的。さまざまな建築様式が融合していることにも注目。16 世紀に増築ゴシック様式の外観もその 1 つです。
内部は、優美なネオクラシカル様式。アーチを描いた淡い色の天井によって、明るく広々とした空間になっています。シュロの木を象った列柱もこの教会の特徴。ガイド ツアーに参加して、教会の建築構造や歴史について詳しく学ぶこともできます。巨大なパイプ オルガンを鑑賞するツアーは、毎週金曜日に開催。美しく繊細なこの楽器を存分に眺めましょう。
ニコライ教会は年中無休。入場料は無料ですが、オルガン ツアーには料金が必要です。アクセスにはトラムを利用。教会から歩いて 3 分のアウグストゥス広場で下車しましょう。時期によっては、ライプツィヒのバッハ合唱団による合唱を聴くことができます。