ウブドの中心に広がる熱帯植物が生い茂る庭園の中に建つプリ ルキサン美術館は、バリで最も古い美術館です。「絵画の王宮」という意味を持つ「プリ ルキサン」の名にふさわしく、伝統的なバリ絵画、木彫り作品、バリの現代アート作品など、すばらしい作品が集められており、バリの芸術、文化、歴史に焦点を当てた美術品が大半を占めています。
バリ人芸術家だけでなく、ドイツ人のヴァルター・シュピースやオランダ人のルドルフ・ボネなど、ヨーロッパから移り住んだ芸術家による作品も見ることができます。 ボネは、1936 年に「ピタ マハ」と呼ばれる、バリの芸術家の育成を支援する芸術協会を設立した人物です。ウブドの王子、チョコルダ・グデ・アグン・スカワティの支援のもと、1954 年にプリ ルキサン美術館を設立させ、美術館の初代館長を務めました。ボネとウブド王子はともに 1978 年に亡くなりましたが、2 人が残した遺産は今も生き続けています。この美術館で最初に作られたギャラリー「ピタ マハ」は必見です。バリで影響力のあるヨーロッパ人芸術家とその生徒が手掛けた作品を見ることができます。その影響力のある芸術家の 1 人が、グスティ・ニョマン・レンパッドです。レンパッドが制作した、ウブドの田園風景をテーマに描いた外の壁画は傑作です。 その他にも、第二次世界大戦後のバリ美術やジャワ島で生まれた伝統的なカマサン スタイルで描かれた作品などを展示するギャラリーがあり、バリの伝統的な情景や伝統様式に焦点を当てた作品も集められています。また、敷地内には木彫り作品が点在しているので、見逃さないようにしましょう。美術館内には書店、ギフトショップ、軽食が食べられるバレ (コーヒーショップ) が併設されているので、ぜひゆっくりとお過ごしください。ガイドツアーに参加することやショーを鑑賞することもできます。また、絵画、舞踊、音楽、木彫り、織物染色技術のバティックが習えるワークショップも開催しています。料金やプログラムについては美術館のホームページをご確認ください。プリ ルキサン美術館は、ウブドのメイン通り沿いに位置しています。無料の駐車場があります。美術館は、主要な祝日を除き、毎日開館しています。入館は有料ですが、15 歳以下は無料です。フラッシュおよび三脚を使用した撮影は禁止されています。作品のほとんどには英語で解説文が添えられています。