ハーラー スルタン テッケは、ラルナカからほど近い大塩湖の湖岸に広がる宗教施設で、モスク、霊廟、墓所を見学し、イスラム教にまつわる含蓄深い地域伝承に親しめる名所です。
伝承によれば、この「ウンマ ハラーム」が東ローマ帝国軍に襲撃されたとき、預言者ムハンマドの義母に当たる政府高官の妻はラバから落ちて首の骨を折り、その墓所の上にこのハーラー スルタン テッケが建設されました。イスラム教徒が特に神聖視する重要施設ですが、あらゆる信教の見学者を受け入れています。
入り口上部には、オスマン帝国時代のみやびやかな文字で過去のスルタンをほめたたえる言葉が記されています。入り口の左右には宿泊施設が併設されています。18 世紀に建立されたモスクの巨大なドーム屋根、黄色っぽい石のレンガでできた優美なバルコニー、天を突く尖塔 (ミナレット) にご着目ください。ここは、墓地だった先史時代から豊かな歴史、文化が紡がれてきた場所です。モスクの壁の奥に秘されたウンマ ハラームの墓所を訪れると、ほかにも 2 人のシャイフを含む何人かの墓所が目に入ります。八角形の噴水は、時代が 19 世紀に変わろうというころに建てられました。
美しい湖を写真に収め、ピンク色のフラミンゴの群れを探してみてください。湖の対岸の向こうには、雄大な山景色が控えています。夏は乾燥、冬は湿潤が著しい地域です。干上がり、塩が白く光る大地を踏みしめ、立派な宗教施設の遠望写真を残しましょう。
この複合施設は朝から夕方まで開館。店やレストランがほとんどない地域のため、最初から多量の水を用意して来る必要があります。
ハーラー スルタン テッケは、市街から見て、どこまでも広がるラルナカ塩湖の対岸に位置しています。市街からは 6.5 km (4 マイル) ほどあり、タクシーで 15 分程度の道のりで、ラルナカ国際空港は、この心に強い印象を刻むモスクが、空港を出て最初に目に入る近さです。