見事なゴシック様式で築造されたクラクフ バービカン (クラクフの楼門) 前に立ち、建物の端から端までぐるりと設けられた 130 の銃眼から、雨あられと矢を外敵に降り注ぐ様子を想像してみましょう。近くにはクラクフの街の城壁跡が見え、広々とした中庭では、野外コンサートや中世と同じ馬上槍試合が開かれていることもあります。
クラクフ バービカンは、1498 年に築かれ、市のメインゲートとしても使用された楼門。7 つの小塔といかめしいゴシック様式のファサードが、市城壁の両側に続き、昔は幅 30 m (100 フィート) に及ぶ堀まで張り巡らされていました。外敵撃退の強力な拠点で、有事には高さ 10 m (32 フィート)、厚さ 3 m (10 フィート) の頑丈な造りが大いに役立ちました。今日ヨーロッパに残る楼門は 3 つ。そのうちもっとも劣化が少ないのがここの楼門です。
毎日催行されているガイドツアーに参加し、市城門の来歴やこの塔に詰めてクラクフを守護した兵士たちについて学び、城壁に上って銃眼から外を見下ろし、祖国を守る勇敢な兵士となった気分を味わってみましょう。
併設博物館を見学できるのは 4 ~ 10 月のみのため、暖かい季節に来館すると、野外イベントもいろいろと実施されており、ホールとはひと味違う野外でのコンサートやフェンシングをはじめとする中世風のトーナメント戦、拷問具や模擬処刑の展示があります。イベント スケジュールは、クラクフ バービカンの公式ウェブサイトでご確認ください。
バービカンは旧市街 (スターレ ミャスト) の北側にあるプランティ公園内にあり、毎日見学できるうえ、わずかな入場料にツアー料金も含まれています。市街中心地から徒歩圏内ですが、すぐ近くまでバス路線や路面電車も通っており、一般的には、ツアーを含めて 1 時間ほど楽しめます。