神戸の丘の上の町、北野でエレガントな異人館や美術館、おしゃれなカフェ、ショップを訪ねましょう。
優美な西洋建築が建ち並ぶ神戸の北野を散策しましょう。幕末の開港後に日本にやって来た外国人の住宅として建造された瀟洒な西洋スタイルの建物の数々は、現在では「異人館」と呼ばれて港町神戸のシンボルとなっています。その多くは博物館として一般公開されています。異人館巡りの途中、歩き疲れたらおしゃれなカフェやレストランでひと休み。ステキな小物類を売るショップもあります。
幕末の開港後、ヨーロッパやアメリカから多くの貿易商が神戸に移り住みました。見晴らしの良い丘の上に、洋風の豪華な屋敷を建造し国際色豊かな住宅エリアを築いたのです。それぞれの異人館には、建築主の出身国や嗜好を反映した特徴が見られます。およそ 18 軒ある異人館を見て回りましょう。
有名な風見鶏の館は、明治 42 年にドイツ人貿易商ゴッドフリート トーマス氏が建造した住宅で、屋根の上の風見鶏が有名です。この風見鶏の館は、現存する異人館のなかで唯一のレンガ造りの外壁をもつ建物でもあります。内部の装飾にはドイツ建築の特徴が見られ、中には中世のお城のようなデザインもあります。
英国館は、日中は異人館として公開され、夜はバーとして営業しています。西洋長屋 (仏蘭西館) は、エミール ガレのガラス調度品やシャガール、藤田嗣治などの絵画が見どころ。香りの家オランダ館には、見事なオランダの骨董品が展示されています。オリジナルの香水が調合できるのも、花の国オランダならでは。イギリス貴族で狩猟家のベン アリソン氏が暮らしたベンの家には、同氏が射止めた動物のはく製が飾られています。巨大なホッキョクグマやムース、ヘラ鹿など珍しい生きものも含まれています。
異人館の一部や庭を利用したカフェやレストランで疲れた足を休めながら、幕末から明治期の港町の様子を思い描いてノスタルジーにひたるのも神戸北野ならではの時間です。周辺にはアンティークショップや高級品ショップ、ファッショナブルなブティックがあるので、ショッピングもお楽しみください。
北野へは、三宮あるいは新神戸駅から歩いて行くことができます。それほど大きなエリアではないので、異人館巡りは徒歩で十分です。各異人館の見学には入館料がかかりますが、複数の異人館を観ることができるお得なパスもあります。神戸の北野を訪ねて、かつてこの地に暮らした外国人貿易商一家の優雅な暮らしぶりを垣間見てください。