アンナ アフマートヴァは、第二次世界大戦やスターリンの大粛清に関する作品で有名な女性詩人です。この文学記念館でアフマートヴァが歩いた床板を踏みしめ、その生涯に思いを馳せましょう。アフマートヴァの直筆原稿も見ることができます。代表作レクイエムは、スターリン政権の大粛清を激しく批判した有名な詩です。
アンナ アフマートヴァは本名アンナ アンドレーイェヴナ ゴレーンコ。生まれはオデッサですが、長年サンクトペテルブルクに暮らし、1966 年に亡くなるまでこの建物に住んでいました。そして現在は記念館となっています。この建物を所有していたのは内縁の夫ニコライ プーニン。美術史家でしたが当局の手に落ち、強制収容所で亡くなりました。レクイエム執筆の大きな要因となったのが、プーニンの投獄でした。この記念館で 1 ~ 2 時間を過ごすと、アフマートヴァの生涯と作品について知り、ロシアの文学史にいかに貢献したのかを感じることができます。
この建物の居間は、スターリニズムが国内を掌握した時期に、アフマートヴァが英国大使館の事務官アイザイア バーリンと夜を徹して語り合ったことで有名です。人生のさまざまな時点で撮影された写真、美術品、日常生活で実際に使用していた家具なども見て回りましょう。展示では、全体主義のソ連で当局による検閲や抑圧を受けながらもアフマートヴァがいかに生き延び、作品を残したのかに焦点を当てています。
アフマートヴァの息子で歴史家のレフ グミリョーフや、詩人で弟子のヨシフ ブロツキーについても取り上げられています。グミリョーフに関する展示に充てられた 1 室もあり、ブロツキーのマサチューセッツでの書斎を再現した部屋では、視聴覚資料を使ってアフマートヴァの弟子について知ることができます。アフマートヴァに出会った当時のブロツキーはまだ若く無名でしたが、後にノーベル文学賞を受賞するまでになります。
アンナ アフマートヴァ文学記念館は地下鉄のマヤコーフスカヤ駅、ウラジミールスカヤ駅、またはドストエフスカヤ駅から歩いて数分です。火曜日から日曜日まで開館しており、入場料が必要です。アフマートヴァの波乱の生涯についてさらに詳しく知りたい方は、追加料金で英語のオーディオガイドを購入しましょう。