コロニアル風の風景が広がるコヨアカンは、メキシコの伝統が息づく街です。メキシコ シティ市内から少し足を延ばすと出迎えてくれるのがコヨアカンです。広場や伝統的な家屋などが並び、街には古の情緒が残ります。歴史地区の中心部とは違い、高層ビルや目まぐるしく行き交う道路は見当たりません。このエリアの魅力は豊富な観光スポットと舌鼓を打つ料理。地元の人々も気さくに話しかけてくれます。
ここで少し歴史の話を。植民地時代以前、コヨアカンと現在のメキシコ シティ歴史地区の間には広大な湖があり、それぞれ別の地域として扱われていました。植民地時代の初期には、コヨアカンは、メキシコ一帯のスペイン植民地であったヌエバ エスパーニャの首都として機能していました。現在では、コヨアカンの通りはメキシコ シティの一部となっているものの、その華麗な面影は今も街の所々に残っています。都心の喧騒から離れ、のどかな雰囲気が漂う住宅街を散策してみましょう。
コヨアカンの観光スポットといえば真っ先に挙がるのがフリーダ カーロ博物館。青の家の別名でも知られています。常に観光客で賑わう名所ですが、朝一番に訪れれば並ばずスムーズに入場できます。ここは、かの有名な芸術家フリーダ カーロの生家で、彼女の芸術活動と生活の様子を垣間見ることのできる興味深い展示が並びます。コヨアカンの並木道を進むと目に留まるのが、芸術家達が構えた住居の数々。
近くの樹木園を有する公園、ヴィヴェロ コヨアカンでは、豊かな緑を満喫しましょう。公園の南方に歩いていくと、フランシスコ ソサ通りが現れます。コーヒー ショップや文化センターなどが集まり、地元の人々や観光客の憩いの場となっています。
中心部にあるセンテナリオ庭園にもぜひ足を運んで。陽気に跳ね回るコヨーテの銅像が目印の噴水は、コヨアカンの悠久の歴史を記念して造られました。東にあるセント ジョン ザ バプティスト教区教会も足を運ぶ価値のある観光スポットです。教会の内部は、まさに華やかの一言。足下にはきらきらと輝く模様、天井には壁画と凝った装飾が散りばめられています。イダルゴ広場の東ある、16 世紀に建てられたエルナン コルテスの邸宅も必見。青空の下賑わう市場では、多彩な味付けが魅力のチュロスも頬張りながら、お土産を探してみましょう。
コヨアカンの南西には、メキシコ国立自治大学(UNAM) があります。キャンパスでは文化公演が幾つも開催されるほか、芸術作品や建物も目を見張る素晴らしさです。アメリカン フットボールの試合会場でもあります。
コヨアカンは、メキシコ シティ歴史地区から約 14 km です。名所を巡るトロリーに乗ったり、街歩きを楽しんだりしながら、驚きと楽しみに満ちたコヨアカンの街並みを満喫しましょう。