ハンガリー国立博物館 (マジャル ネムゼティ ムーゼウム) は、ブダペスト観光の出発点にぴったりの場所です。主にハンガリーの文化と政治的出来事に焦点を当てた歴史博物館なので、街中に点在する歴史的名所を巡る前にここで知識を得ておけば、より楽しむことができます。先史時代から現代まで、ハンガリーが歩んで来た歴史を 7 つの常設展で学びましょう。
最初の 2 つの展示場は石碑を扱っています。古代ローマ時代から中世そして現代までの石の遺物が 200 点以上展示されています。3 つ目の「戴冠式用マント展」では、ハンガリーの歴代国王が使用した貴重な戴冠用宝石や緑とむらさきの絹のマントを見ることができます。マントにほどこされた、およそ 2.2 kg (1 ポンド) もの金糸の刺しゅうは特に注目です。1000 年近く前に作られたものですが、未来永劫、残すことができるように、大切に保存されています。 4 つ目の、紀元前 40 万年から紀元 804 年までを網羅した意欲的な展示場も見ごたえたっぷりです。旧石器時代から銅器時代、青銅器時代、鉄器時代までの、物理的および社会的発達について知ることのできる資料が多数展示されています。ローマ時代、ハンガリーの西部は発展し、反対に東部は発展できずに苦んだこと。その後、フン族、ドイツ人、アヴァール族からの影響を受けたことなどを、ぜひじっくりと学んでください。 5 つ目の展示場では、過去 100 年間でハンガリー人が科学、教育、発明にどれだけ重要な貢献を果たして来たか、その目で確かめることができます。 6 つ目の展示場も興味深く、895 年のハンガリー建国につながった出来事や文化について知ることができます。この展示場を見れば、ハンガリーの人々が建国 1000 年を祝おうと思い立った理由がおわかりいただけるでしょう。ドイツおよびロシアによる占領と 1956 年の動乱から現代までの近現代史を学ぶことができる、7 つ目の展示場も見逃せません。 ハンガリー国立博物館は、月曜日を除いて毎日営業しています。入館は有料です。ツィタデッラからドナウ川をはさんだ真向かいに位置します。地下鉄のアストリア駅とカールヴィン広場駅からは、歩いて 5 分もかかりません。